樹木医師が教える、毒性がある樹木
【のぐるみ(のぶのき)】
くるみ科の落葉高木
この木を焼くと沈香のような香を発し蚊取り線香の代用になる。また、樹皮、根皮からタンニンを取り、染色に用いる。
【しきみ】
もくれん科の常緑小高木
種子は光沢があり、帯黄褐色で、味は甘く薬用とするが猛毒であり、大量に食すると一命にかかわる。仏事に使用される代表的な植物。
【ナンキンハゼ】
とうだいぐさ科の落葉高木
種子には毒性があるために注意。種から蝋を採る有用樹。
【どくうつぎ】
どくうつぎ科の落葉低木
果汁は甘いが、劇毒である。決してこの種実を生食をしてはいけない。
【れんげつつじ】
しゃくなげ科の落葉低木
花と葉に毒性がある。誤って食べると、嘔吐、不整脈、血圧低下などの神経症状があらわれ、呼吸停止を起こして死に至る場合もある。
【あせび】
しゃくなげ科の落葉小高木
枝葉は有毒で、馬が食べると麻酔状態になる「馬酔木」と名図けられた。葉は殺虫剤として利用される。
【ねじき】
しゃくなげ科の落葉低木
毒はアンドロメドトキシンという成分があり、家畜を死に致すことがある。
人間も食せば、嘔吐、痙攣を引き起こす。
【えごのき】
えごのき科の落葉高木
果実を潰して水に投ずると魚は酔って浮くので容易に捉えられる。果皮には喉を刺激する有毒物質が含まれ、誤食すると胃の粘膜がやられて喀血するおそれがある。若い実が石鹸の代用になる。
【ふじうつぎ】
ふじうつぎ科の落葉/半常緑低木
枝葉は有毒で、これを砕いて水に投ずると魚は中毒して浮上する。
【キョウチクトウ】
きょうちくとう科の常緑高木
植物全体に心臓毒性を有するオレアンドリンが含まれており、少しの量でも摂食すれば中毒を引き起こす。キョウチクトウ中毒は人を含めすべての動物で起こる。牛や山羊などの草食動物の餌にキョウチクトウの落葉が混入していた場合、少量でも死に至る。
【ノウゼンカズラ】
ノウゼンカズラ科の落葉藤本
毒性があり、花の中に溜まった水が目に入ると失明するといわれている。花を利尿作用があるとされ漢方薬に使う。
【ひょうたんぼく】
すいかずら科の落葉低木
果実には果汁が多く、多少甘味があるが劇毒であり、多く生食すると死を招く。