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樹木医師がおススメする、日陰でも楽しめる「人気の一年草&ツル植物」

はじめに

日陰の場所でも育つ植物は意外にもたくさんあります。

日陰だから育ったにいとあきらめていた場所にステキな植物、一年草&ツル植物を植えませんか。

 インパチェンス

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・科名:ツリフネソウ科 ・別名:アフリカホウセンカ

・栽培適地:全国

・花期:6月~10月

・花色:赤、紅紫、桃、橙赤、白、複色

・草丈:20~40㎝

・植え付け:7月

栽培のポイント

初夏に出回る苗を購入して、植穴に堆肥と腐葉土をたっぷりとすき込んで植えつけます。元肥に暖効性化成肥料を施すほか、定植後は月一回、化成肥料を置き肥します。冬は10℃以上になる窓辺に置いて冬越しさせます。初夏から秋まで咲く春まき一年草です。北向きの玄関や日陰の花壇、ビルの間のスペースなど、日当たりのよくない場所でもよく育ちます。花は一重から、八重咲きまであり、特に人気の高いのは「カリフォルニアローズ・フィエスタシリーズ」に代表されるバラ咲き品種です。

 

コリウス

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・科名:シソ科 ・別名:キンランジソ、ニシキジソ

・栽培適地:全国

・花期:7月~10月

・花色:赤、紅、紅紫、黄、緑、複色

・草丈:20~80㎝

・植え付け:5月下旬~6月

栽培のポイント

5~6月に苗を購入して、元肥に暖効性化成肥料を少量施して植えつけます。苗がのびてきたら4~5節で摘心すると、枝数がふえてこんもりとした株に育ちます。花穂が出てきたところ、枝を1/3ほど切りつめると、新しい脇芽が伸び出し、新しい葉を楽しませてくれます。葉を観賞する草花で、ハンキングバスッケトに植えると、花に負けない華やかがあります。花を咲かせずに育てれば、初夏から秋まで長く楽しませてくれます。

 

トレニア

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・科名:ゴマノハグサ科 ・別名:ハナウリクサ、ナツスミレ

・栽培適地:全国

・花期:6月中旬~10月

・花色:桃、紫、黄、白、青、複色

・草丈:20~30㎝

・植え付け:6月

栽培のポイント

苗を購入して、元肥には、3要素が均等に入った化成肥料を施して植えつけます。肥料ぎれすると花が途切れるので、月一回は同じ肥料を株元に少量ずつ与えるか、月二回液肥を施します。夏の終わりに枝先を2~3節つまむと、脇芽が伸びて、秋にはたくさんの花が咲きます。暑い夏にたくさんの花を次々と咲かせ、耐陰性のある、とても育てやすい植物です。

 

ベゴニア・センパフローレンス

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・科名:シュウカイドウ科 ・別名:四季咲きベコニア

・栽培適地:全国

・花期:5月~11月中旬

・花色:赤、桃、白

・草丈:20~40㎝

・植え付け:3月~6月

栽培のポイント

3~6月頃に、出回る苗を購入して、地植え鉢植えとも、堆肥やピートモスを多めに入れて、水はけをよくして植えつけます。元肥には暖効性化成肥料が最適です。月二回ぐらい液肥を施します。センパフローレンスは最もなじみのある種類です。開花期間が長く、春から霜が降りる晩秋まで咲き続けます。さらに暖地であれば、軒下などで冬越しすることもあります。

 

リムナンテス・ダグラシー

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・科名:リムナンテス科 ・別名:ポーチドエッグプランツ

・栽培適地:北海道~九州

・花期:5月~6月

・花色:黄

・草丈:15~20㎝

・タネマキ:9月下旬~10月上旬

栽培のポイント

明るい日陰で水はけの良い場所を選び、よく耕すタネをまきます。移植を嫌うので直まきして間引き栽培とします。春から初夏の生育期に2週間に1回液肥を施します。開花中、花がらを摘みをすると、長く花を楽しめます。こんもりとした草姿になり、春から秋にかけて株を覆うように花を付けます。

こんもりとした草姿になり、春から初夏にかけて株を覆うように花をつけます。花

 

ワスレナグサ

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・科名:ムラサキ科 ・別名:ミオソティス

・栽培適地:全国

・花期:4月下旬~5月

・花色:青、白

・草丈:20~40㎝

・タネマキ:10月上旬~中旬

栽培のポイント

タネまきして、発芽するまで乾かさないように管理をします。本葉が2~3枚になったら、3号の鉢植えします。4月中旬に、暖効性化成肥料を少量すき込んで植えつけます。秋または春に出回るポット苗を入手する際には、根の回りきっていないできるだけ若い苗をえらぶと、庭やコンテナに植えつけたあと、旺盛に生育します。葉がピンとしていない株は、水切れを起こした可能性があるので避けましょう。

 

アケビ

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・科名:アケビ

・原産地:北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国

・開花期:4月~5月

・収穫期:9月上旬~10月上旬

・つるの長さ:10m

栽培のポイント

フェンスなどに伝わせるときは、麻ひもで誘引します。剪定は、邪魔な部分、いらない部分を切るだけでいいです。肥料は特に必要なく、春と秋に株元に腐葉土でマルチングします。茎や枝が土につくと、そこから根が出るのでグランドカバーにも向きます。斜面に植えれば、土留めの役割を果たしてます。垣根などに2品種、2株植えておくと、風情もあり、春は若芽、秋は果実が利用できます。

 

サネカズラ

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・科名:マツブサ科 ・別名:ビナンカズラ

・原産地:関東地方以西の暖地

・開花期:7月~8月

・つるの長さ:2~3m

栽培のポイント

日陰でも育つが、日当たりのほうが生育、実つきはよいです。土質は選びません。耐寒性はありますが、寒地では落葉します。強剪定しても開花するので、つる植物のなかでは管理しやすい植物です。垣根やトレリスに絡ませてスクリーン仕立てに、アーチ仕立てにしてもよいでしょう。実は10~12月頃に、赤くなります。

 

ムベ

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・科名:アケビ科・別名:トキワアケビ

・原産地:関東地方以西、台湾、中国、朝鮮半島

・開花期:5月

・収穫期:10月~11月

・つるの長さ:10m

栽培のポイント

成長が早くすぐに大きくなります。早いうちから、こまめに誘引しましょう。剪定は、春に邪魔な部分、いらない部分を切るだけでいいです。肥料は特に必要なく、春と秋に株元に腐葉土でマルチングします。果実の大小、色、形、葉の大きさ、結実性などいろいろな種類があるので、果実を楽しむなら吟味して植えつけましょう。アケビ同様、多くは自家不結実性です。栽培は容易で、病虫害もありません。

 

ツルニチニチソウ

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・科名:キョウチクトウ科・別名:ツルギキョウ

・原産地:地中海西部

・開花期:4月

・高さ:30㎝ ・枝張り:1m

栽培のポイント

茎が地表を這い、節から根を下ろして広がります。グランドカバーやコンテナ、吊り鉢から垂らすなど、長いつるを生かして多様に利用されています。花は春から初夏にかけて、青や白色の花を咲かせます。花よりむしろ、葉に斑が入る品種がガーデニング素材として人気があります。斑の入り方にもバラエティーがあります。耐寒性、耐陰性、耐乾性に優れ、周年観賞できます。春に、新芽を切らずに去年の茎だけを株元から切ると、きれいな新芽が上がってきます。

 

ヘデラ

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・科名:ウコギ科・別名:アイビー、フユヅタ

・原産地:地中海沿岸、日本、中国

 

・つるの長さ:6~10m以上

栽培のポイント

明るい日陰を好みますが、日当たり、暗い日陰でも生育します。適湿の肥沃土壌に植えつけます。耐寒性はありますが、寒地では痛みます。病虫害はきわめて少ないです。日陰のグランドカバーに最適です。壁面や斜面の緑化にも利用されています。色美しい園芸品種はコンテナの縁取りや、ハンキングバスッケトに使いやすいです。

 

まとめ

日陰で育つ、日陰にも耐える植物はいろいろあります。今回は日陰の場所で育つ一年草とツル植物を紹介しましたが、ごく一部です。日陰で育つ樹木、宿根草多年草、球根植物などたくさんあります。

日陰で育つ植物を植えてみてはどうですか。

 

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