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樹木医師の育てやすく手のかからない人気の花、PART2

はじめ

今回紹介する花は、丈夫で育てやすく、手もかからない人気の花です。忙しい方やはじめての方、玄関先や花壇、プランターにどうですか。

 

 チューリップ

・科名:ユリ科 ・別名:ウッコンコウ ・秋植え球根

・花色:赤・黄・紫・白・ピンク

・球根の購入期:8~10月

・草丈20~50㎝

・植えつけ:10~11月

・開花期:3~5月

栽培のポイント

秋に植えつけます。鉢植えなら5号鉢に3球ほど、球根の先端が出るくらいに浅く植えつけます。プランターなら15球ほどが目安です。花壇なら20~30㎝の間隔で植えつけ、球根の2倍ほどの厚さに土をかぶせます。球根の中には養分が入っています。元肥はほとんど必要いりません。乾燥しすぎると花つきが悪くなるので、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。冬も水を切らさないようにします。寒さに当てると花芽がが育つので、冬も野外で育てます。つぼみが出てから花後までは、リン酸とカリの多い液肥追肥します。花がしおれたら花首できり、葉と茎は残します。6月頃葉が黄色くなってきたら堀り上げ、風通しのよい日陰で1週間ほど乾燥させてから保存し、秋にまた植えつけます。花に斑の入るモザイク病が発生した株は、抜きとって捨てます。

植木屋の知恵袋

元肥は特に必要ありませんが、やせた土は、堆肥や暖効性肥料を与えて植えつけます。また、追肥は、1000倍液肥を与えるとよいでしょう。

 

デージー

・科名:キク科 ・別名:ヒナギク、べリス ・1年草

・花色:赤・白・ピンク

・苗の購入期:12~4月

・草丈10~20㎝

・植えつけ:12~4月

・開花期:12~5月

栽培のポイント

花つきの苗を購入して育てるのがおすすめです。日当たりと風通しの良い場所で、元肥を与えて育てます。日当たり、水はけ、水もちの良い土で育てると、花もたくさん咲きます。地植えなら、植え付け前後にたっぷりと水を与えれば、あとは極端に土が乾燥したときだけ水を与えます。鉢植えの場合は、土が乾きすぎると、葉が枯れたりアブラムシが発生したりします。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。冬の間も水切れに注意しましょう。開花期が長いので、開花中は月に2~3回液肥追肥します。花は次々と咲きます。咲き終わった花は、花茎のつけ根で切りとります。デージーは、とても丈夫で育てやすく、長く花が楽しめます。

植木屋の知恵袋

水もちをよくするために腐葉土を混ぜ込み、元肥に、堆肥や暖効性肥料を与えます。また、花期が長いので、月2~3回ほど、液肥を与えるとよいでしょう。

 

ネモフィラ

・科名:ハゼリソウ科 ・別名:ルリカラクサ、ベイビー・ブルー・アイズ ・1年草

・花色:青・白

・苗の購入期:1~3月

・草丈20~30㎝

・植えつけ:3~4月

・開花期:3~5月

栽培のポイント

根が直根性なので、苗は小さいうちに、根を傷めないように植えつけます。種をまくなら花壇や容器に直まきにします。日当たりと風通しの良い場所に、元肥に暖効性肥料を与えて植えつけます。植え付け後は2ヶ月に1回ほど、株のまわりに置き肥を与えます。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えますが、与えすぎもよくないです。伸びすぎた茎を間引きながら育てるようにします。春にアブラムシが発生しやすいので、早めにオルトラン粒剤などで予防します。株が混んできたら、蒸れないように間引きします。春に花を咲かせて初夏には枯れます。ネモフィラはとても丈夫で育てやすく、初めての方でも簡単に楽しめます。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥や暖効性肥料を少量与えて植えつけます。また、追肥は、置き肥を与えるとよいでしょう。

 

ベゴニア(四季咲きベゴニア)

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・科名:シュウカイドウ科 ・別名:ベゴニア・センパフローレンス ・多年草

・花色:赤・オレンジ・白・ピンク

・苗の購入期:4~9月

・草丈20~30㎝

・植えつけ:4~5月

・開花期:3~11月

栽培のポイント

四季咲きベコニアは、とても丈夫で育てやすく、開花期間が長い花です。日当たりから半日陰でも育てられます。元肥を十分に与え水はけのよい土に植えつけます。やや夏の暑さに弱いので、夏には半日陰の場所で管理します。花は次々に咲きます。長い間咲くので、開花中は液肥を月2~3回与え、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。花が咲き終わったものは順次摘みとります。花がらを放っておくと病気になりやすく、葉や茎が腐ることがあります。そんなときは、ベンレートなどの殺菌剤で対処します。冬も暖かい室内の窓辺で育てれば、花が咲き続けます。大きくなった株は、ひと回り大きい鉢に植え替えましょう。増やし方はさし芽がおすすめです。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥や暖効性肥料を与えます。また、花期が長いので、月2~3回ほど、1000倍液肥を与えるとよいでしょう。

 

マツバギク

・科名:ツルナ科 ・別名:タイワンギク ・多年草

・花色:赤・黄・青・ピンク・紫

・苗の購入期:2~4月

・草丈10~20㎝

・植えつけ:4~5月

・開花期:3~6月

栽培のポイント

日向または半日陰の水はけのよい乾燥ぎみの土に、4~5月に元肥を与えて植えつけます。地植えなら植えつけの水を与えたら、あとは必要ありません。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら1~2日後に水を与える程度で十分です。マツバギクはとても丈夫で育てやすく、放っておいても横にふえます。秋にさし芽で簡単にふやせます。

植木屋の知恵袋

 元肥に、堆肥や暖効性肥料を与えます。また、元肥はほとんど必要ありません。

ナデシコ

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 ・科名:ナデシコ科 ・別名:ダイアンサス、セキチク ・1年草・多年草

・花色:赤・白・ピンク・複色

・苗の購入期:ほぼ1年中

・植えつけ:4~5月、9~10月

・開花期:3~7月、9~11月

栽培のポイント

日当たりと風通しの良い場所で管理します。水はけのよい土に元肥を与えて植えつけます。酸性土に少し弱いので、地植えなら、少量の苦土石灰まいてから植えるようにします。開花期間が長いので、液肥を10日に1回与えます。水やりは、地植えなら植えつけるときにたっぷりと与えれば十分です。鉢植えなら土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。大変、丈夫で寒さに強く育てやすいです。梅雨の高温多湿にさえ気をつければ、ほとんど手間がかかりません。梅雨時期は蒸れないように花がらをこまめに摘みます。夏には茎を半分程度、切り戻すと、秋からまた花が楽しめます。四季咲き性の品種を選べば、真夏以外はいつでも花が楽しめます。春から秋にさし芽で簡単にふやせます。

植木屋の知恵袋 

元肥に、堆肥や暖効性肥料を与えます。追肥は、10日に1回1000倍液肥を与えるとよいでしょう。

 

バーベナ

  ・科名:クマツヅラ科 ・別名:ビジョザクラ・1年草・多年草

・花色:赤・白・ピンク・青・紫

・苗の購入期:2~11月

・草丈:10~30㎝

・植えつけ:4~6月

・開花期:4~11月

栽培のポイント

ほふく性で、横に這うように伸びるので、鉢植え、地植えともに、あまり密に植えつけずに、少し間をあけます。春に苗を購入して、日当たりと水はけ良い場所で育てします。開花期間が長いので、月に1~2回薄い液肥を与えるか、2ヶ月に1回ほど置き肥を与えます。枝が伸びすぎたり、咲き終わった花を放っておくと、蒸れて生育が悪くなります。花がらはこまめに摘み、伸びた枝は半分程度で切りつめます。また、何年かたった株を根元から切り戻すと、また新しい花を咲かせます。宿根バーベナは春か秋に、株分けでも簡単にふやせます。ロックガーデンやハンキングバスッケトに植えて垂れ下がった枝に咲く花を楽しむことができるのも魅力です。

植木屋の知恵袋 

元肥に、堆肥や暖効性肥料を与えます。追肥は、2ヶ月に1回、暖効性肥料を置き肥します。月に1~2回液肥を与えるとよいでしょう。

 

ペチュニア

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・科名:ナス科 ・別名:ツクバネアサガオ ・1年草

・花色:黄・赤・ピンク・白・青・紫

・苗の購入期:3~9月

・草丈20~50㎝

・植えつけ:3~5月

・開花期:4~11月

栽培のポイント

春に、花つきのポット苗を植え付けて育てるのがおすすめです。水はけのよい土に元肥を与えて植え付けます。日当たりと風通しの良い場所で育てます。乾燥にはとても強いので、地植えなら、植え付け前後にたっぷり水を与えれば、あとは特に必要ありません。鉢植えなら、土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。開花期間が長く、また肥料を好む性質なので、10日に1回ほど、液肥を水やりを兼ねて与えていきます。花は次々と咲くので、花がらはこまめに摘み、蒸れないように管理します。ほふくする性質でどんどん茎が横に伸びるので、茎の先を積んでやると、わきからまた芽を出しては花数も多くなります。ふやすときはさし芽がおすすめで、春と秋が適期です。ペチュニアはナス科で連作を嫌います。翌年は違う土で育たるようにします。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を十分に与えます。また、追肥は、10日に1回ほど、液肥の1000液肥を与えるとよいでしょう。

 

ヤグルマギク

・科名:キク科 ・別名:ヤグルマソウコーンフラワー ・1年草

・花色:黄・白・青・ピンク・紫

・苗の購入期:10~6月

・草丈30~100㎝

・植えつけ:3~4月、10~11月

・開花期:4~6月

栽培のポイント

日当たりと水はけ良い場所で管理します。腐葉土などを土と混ぜ水はけをよくし、元肥を少量与えて植えつけます。酸性土壌に弱いので、地植えなら苦土石灰で中和して植えつけます。追肥は月に2回ほど液肥を与えます。肥料の与えすぎは、ひょろひょろと軟弱に育ちます。ひかえめに与えます。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えますが、地植えなら植え付け前後にたっぷりと水を与えれば十分です。寒さや病虫害に強いですが、アブラムシが発生することがあります。スミチオン乳剤で早めに対処します。ヤマグルマギクは大変丈夫で育てやすく、日当たりと水はけさえよければ、かんたんに育てられます。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を少量与えます。また、追肥は、月に2回ほど、液肥の1000液肥を与えるとよいでしょう。

 

ニゲラ

・科名:キンポウゲ科 ・別名:クロタネソウ、フェンネルフラワー ・1年草

・花色:白・青・ピンク・紫

・苗の購入期:4~5月、10~11月

・草丈70~100㎝

・植えつけ:4~5月

・開花期:4~6月

栽培のポイント

春から秋に種をまくか、春に花つきの苗を購入して育てます。どちらも秋まで花が楽しめまが、秋から育てた方が、冬越して丈夫な株になります。ニゲラの根はデリケートなので、植えつけるときは根を傷めないように注意します。日当たりと風通しの良い場所で育てます。元肥に暖効性肥料を与えて水はけのよい土に植えつけます。比較的に密に植えます。花が咲いたときにきれいです。植えつけ後の追肥は特に必要ありません。水は土の表面が乾いてから与えます。肥料も水も、与えすぎるとかえって育たなくなるので注意します。秋には枯れますが、花が終わった後にできる種をまいてふやすことができます。地植えならこぼれ種からもよくふえます。ニゲラはとても丈夫で育てやすく、水や肥料が少なくてもうまく育てられます。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を与えます。また、追肥は、ほとんど必要ありません。

 

ハナニラ

・科名:ユリ科 ・別名:イフェイオン ・秋植え球根

・花色:白・青・ピンク・紫

・球根の購入期:8~10月

・植えつけ:9~10月

・開花期:2~4月

栽培のポイント

早咲きなので、球根を購入したら日当たりと水はけ良い土に、暖効性化成を与えてすぐに植えつけます。植えつけ後の追肥は特に必要ありません。土が乾いた水を与えますが、水やりはひかえめにします。地植えなら植えつけ時以外は必要ありません。ハナニラの球根は地中でどんどんふえるので、鉢植え地植えとも、放っておいてもかまいません。ハナニラは大変丈夫で育てやすいです。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を与えます。また、追肥は、ほとんど必要ありません。

 

リナリア

・科名:ゴマノハグサ科 ・別名:ヒメキンギョソウ ・1年草

・花色:赤・白・黄・ピンク

・苗の購入期:1~5月

・植えつけ:1~5月

・開花期:4~6月

栽培のポイント

土を苦土石灰で中和した後、日なたまたは半日陰の水はけのよい土に、チッソ分の少ない肥料を与え植えつけます。半日陰でも十分に育ちます。肥料の与えすぎは好ましくないので、ひかえめに与えます。水は土の表面が乾いたらやや控えめに与えます。1年草ですが、こぼれ種からも、翌年またふえます。リナリアは大変丈夫でです。

植木屋の知恵袋

土を苦土石灰で中和して、元肥に、チッソ分の少ない肥料を与えます。また、追肥は、ほとんど必要ありません。

 

ニチニチソウ

 ・科名:キョウチクトウ科 ・別名:ビンカ ・1年草

・花色:赤・白・ピンク

・苗の購入期:4~8月

・植えつけ:5~8月

・開花期:6~10月

栽培のポイント

日当たりと水はけのよい土に、元肥を与えて植えつけます。花期が長いので、追肥は月に一回、チッソ分の少ない肥料を施します。高温と乾燥には強いのですが、蒸れには弱いので、梅雨時期は雨が直接当たらない場所で管理します。冬の水やりはひかえめにします。その名の通り毎日次々と花を咲かせます。さし芽でふやせます。

植木屋の知恵袋

元肥に、暖効性肥料を与えます。また、追肥は、月に1回チッソ分の少ない肥料を与えるとよいでしょう。

 

ポピー

 ・科名:ケシ科 ・別名:ケシ ・1年草、多年草

・花色:赤・白・ピンク・黄・オレンジ

・苗の購入期:10~4月

・草丈:30~100㎝

・植えつけ:10~3月

・開花期:4~6月

栽培のポイント

ポピーの種は発芽しやすいので、花壇に直接直まきしてもよいです。根がまっすぐに伸びる直根性なので、地植え場合は土をよく耕し、腐葉土などを十分に与えて水はけをよくして、植えつけます。日当たりと水はけ良い場所で育てます。水は種まきの前後だけたっぷり与えます。寒さには強いので、冬は防寒しなくても大丈夫です。春に花が咲きますが、強い風を受けると花が傷みやすいので、花が咲いたものは、早めに切り花として楽しむのがおすすめです。つぼみのうちに切り花にしても、きれいな花が次々に咲きます。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を十分に与えます。また、追肥は、元肥がしっかりしていれば、ほとんど必要ありません。

 

ワスレナグサ

 ・科名:ムラサキ科 ・別名:ワスルナグサ、ミオソチス ・1年草、多年草

・花色:青・紫・白

・苗の購入期:2~4月

・植えつけ:3~4月

・開花期:4~5月

栽培のポイント

日当たりと水はけ、水もちのよい土に、元肥を与えて春に植えつけます。植えつけた後は、月に数回、液肥追肥します。あまり多く与えると花つきが悪くなるので、少しずつ与えるようにします。水は多すぎず少なすぎず、土が乾いたときに与えます。寒さには強いのですが、暑さに弱いので、鉢植えは、夏は涼しい場所で管理します。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を与えます。また、追肥は、月に数回ほど、液肥の1000液肥を与えるとよいでしょう。

 

まとめ

植物の種類が多く何を植えれば良いか迷います。まずはひと鉢の花から手軽に楽しんでみませんか。四季を通じて、心を華やかに、また豊かにしてくれます。

 「花と観葉植物・ハーブの育て方がよくわかる 園芸百科」を引用文献とさせてもらいました。 
papibo.hatenablog.com