樹木医師の病害虫に強い人気の花
はじめに
植物を育てていて、気をつけていても病気や虫の被害にあいます。これらの花は環境や条件が悪くとも元気に育つ、病虫害に強い花です。
ナデシコ
・科名:ナデシコ科 ・別名:ダイアンサス、セキチク ・1年草・多年草
・花色:赤・白・ピンク・複色
・苗の購入期:ほぼ1年中
・植えつけ:4~5月、9~10月
・開花期:3~7月、9~11月
栽培のポイント
日当たりと風通しの良い場所で管理します。水はけのよい土に元肥を与えて植えつけます。酸性土に少し弱いので、地植えなら、少量の苦土石灰まいてから植えるようにします。開花期間が長いので、液肥を10日に1回与えます。水やりは、地植えなら植えつけるときにたっぷりと与えれば十分です。鉢植えなら土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。大変、丈夫で寒さに強く育てやすいです。梅雨の高温多湿にさえ気をつければ、ほとんど手間がかかりません。梅雨時期は蒸れないように花がらをこまめに摘みます。夏には茎を半分程度、切り戻すと、秋からまた花が楽しめます。四季咲き性の品種を選べば、真夏以外はいつでも花が楽しめます。春から秋にさし芽で簡単にふやせます。
植木屋の知恵袋
元肥に、堆肥や暖効性肥料を与えます。追肥は、10日に1回1000倍液肥を与えるとよいでしょう。
マリーゴールド
・科名:キク科 ・別名:クジャクソウ・センジュギク・マンジュギク ・1年草
・花色:黄・オレンジ・赤
・球根の購入期:3~10月
・草丈30~70㎝
・植えつけ:4~10月
・開花期:3~10月
栽培のポイント
マリゴールドは大変丈夫です。日当たりと水はけの良い場所に元肥を与えて、株間を20~30㎝ほどとって植えつけます。地植えなら植えつけるときにたっぷり水を与え、その後は乾燥が続いたら水を与えます。鉢植えなら土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。花期が長いので、液肥で月2~3回追肥するとよいでしょう。また、花がらはこまめに摘むようにします。暑さで夏に花が少なくなるときがあるので、1度株元から切り戻すと、秋にまた花がふえます。マリゴールドの根には、ネコブセンチュウという害虫を撃退する働きがあります。ほかの花と一緒に植えると、虫の害を防ぐコンパニオンプランツとして利用することもできます。
植木屋の知恵袋
元肥に、暖効性肥料を十分に与えます。また、生育中は液肥を月2~3回与えるとよいでしょう。
エキナセア
・科名:キク科 ・別名:ムラサキバレンギク ・多年草
・花色:赤・白・紫
・苗の購入期:2~4月
・植えつけ:3~4月
・開花期:6~9月
栽培のポイント
日当たりと風通しの良い場所で育てます。元肥に、腐葉土や暖効性肥料などを与え、水はけのよい土に植えつけます。蒸れには注意します。追肥は、花や葉の色が悪いときに液肥を与える程度で十分です。土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えます。うまく育てば60㎝以上にもなります。大きめの鉢に1株だけ植えつけます。花は枝分かれして次々と咲き、また長く咲いているので、切り花としても楽しめます。暑さ寒さ、病虫害などにも強く、ほとんど手がかかりません。
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元肥に、堆肥などの暖効性肥料をに与えます。また、追肥は、特に必要ありませんが、花と葉の色が悪いときだけに、液肥を与えるとよいでしょう。
ランタナ
・科名:クマツヅラ科 別名:シチヘンゲ、コウオウカ ・常緑低木
・花色:赤・黄・ピンク・オレンジ
・苗の購入期:3~11月
・植えつけ:3~5月
・開花期:5~11月
栽培のポイント
日当たりの良い場所に、水はけのよい土に元肥を与えて植えつけます。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。春と秋の水やりはやや控えめにします。開花中が長いので月に1~2回液肥を与えます。良く育ち、株が乱れたり、込み合ってきたら、枝を切って形を整えましょう。5月~9月にさし木でふやせます。
植木屋の知恵袋
元肥に、堆肥などの暖効性肥料を与えます。また、開花中は月に1~2回液肥を与えます。
トレニア
・科名:ゴマノハグサ科 ・別名:ナツスミレ ・1年草
・花色:青・白・ピンク・黄・紫
・苗の購入期:4~9月
・植えつけ:5~7月
・開花期:6~11月
栽培のポイント
日なたまたは半日陰の水はけのよい、湿り気のあるよい土に元肥を十分に与えて植えつけます。乾燥させ過ぎないように育て、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。週に1回液肥を与えます。8月頃に5~6㎝株を切り戻すと、より花を咲かせます。色も豊富で初夏から秋にかけて長く花が楽しめ、花もたくさんつけます。この花だけで十分に楽しめます。
植木屋の知恵袋
元肥に、堆肥などの暖効性肥料を十分に与えます。また、追肥は週に1回液肥を与えます。
ルドベキア
・科名:キク科 ・別名:マツカサギク、アラゲハンゴンソウ
・1年草・多年草
・花色:オレンジ・黄
・苗の購入期:3~7月
・植えつけ:3~4月
・開花期:6~10月
栽培のポイント
とても丈夫でこぼれ種からもよくふえます。日当たりの良い場所で育てます。水はけのよい土に、元肥に堆肥や暖効性肥料を十分に与えて植えつけます。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。梅雨時期は雨が直接的当たらないところに置き、多年性のものは春から初夏までは液肥で追肥しますが、1年性のものは、生育の悪いとき以外は必要ありません。多年性のものは春に株分けでふやせます。ヒマワリを小さくしたような花を咲かせます。
植木屋の知恵袋
元肥に、堆肥などの暖効性肥料を十分に与えます。また、追肥は週に1回液肥を与えます。多年性のものは春から初夏までは液肥で追肥しますが、1年性のものは特に必要ありません。
まとめ
植物の種類が多く何を植えれば良いか迷います。まずはひと鉢の花から手軽に楽しんでみませんか。四季を通じて、心を華やかに、また豊かにしてくれます。
「花と観葉植物・ハーブの育て方がよくわかる 園芸百科」を引用文献とさせてもらいました。