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樹木医師の赤色の花が魅力的な庭木

はじめに

花木の花にも。さまざまな色がありますが、赤色の花が咲く庭木を集めてみました。庭に植えて楽しみませんか。

 

 ウメ

【日当たり】日向を好む

【土壌・土質】水はけのよい肥沃な土壌を好む

【植えつけ時期】植えつけと移植は、12~3月の落葉期が適期です

【開花期】2~4月

栽培のポイント

植えつけと移植は、12~3月の落葉期が適期です。日当たりのよくない場所に、元肥として完熟堆肥を土に混ぜ植えつけます。剪定は落葉後から初冬に行います。また、8月中旬までに長く伸長した今年枝を切りつめるとことで、花芽の形成を促します。寒肥は鶏糞などの有機質肥料を施します。また、花後の4~5月上旬と果実の収穫後にお礼肥として化成肥料を施します。病害虫は、春から夏にかけてアブラムシやケムシ類が発生します。早めに補殺するか薬剤を散布し防除します。

 

 カンヒザクラ

 

【日当たり】日向を好む

【土壌・土質】適湿からやや適潤で肥沃な土壌を好む

【植えつけ時期】植えつけと移植は、厳寒期を除く12~3月の落葉期が適期です

【開花期】3~5月

栽培のポイント

日向を好むみ、日陰や半日陰では花つきが悪く、大気汚染や潮風に弱いです。庭植には樹形がコンパクトな品種がおすすめです。「オカメ」「マメザクラ」「トウカイザクラ」「ケイオウザクラ」「ヨクハマザクラ」「天の川」「八重紅枝垂」などがあります。植えつけと移植は、厳寒期を除く12~3月の落葉期が適期です。元肥として完熟堆肥を土に混ぜ植えつけます。剪定は自然樹形にしますが、徒長枝やひこばえなどは、太くならにいうちに剪定します。直径2㎝以上の切り口は、殺菌剤などを塗布します。肥料は、成木ではほとんど必要ありません。幼木のときや、やせ地に植えたものには、暖効性化成肥料や鶏糞などを冬期に施します。病害虫は、アメリカシロヒトリ、オビカレハ、モンクロシャチホコなどのケムシがよく発生します。初期に補殺しますが、被害が広範囲の場合は、スミチオン乳剤で駆除します。

 

ツルバラ

【日当たり】風通しのよい日向を好む

【土壌・土質】水はけ、保水性のよい肥沃な土壌を好む

【植えつけ時期】大苗は12~2月、新苗は4月下旬から5月に植えつけます

【開花期】4~6月(一季咲きの場合)

栽培のポイント

大苗は12~2月、新苗は4月下旬から5月に植えつけます。移植は厳寒期を除く冬に行います。 風通しのよい日向の場所で、元肥として完熟堆肥を土に混ぜ植えつけます。前年枝を誘引して春の花を楽しむので、冬の剪定が大切です。枯れ枝や細枝を切りとって整理するという感じで切りつめ、枝を横に水平に誘引すると花つきがよくなります。肥料は寒肥として、油かすと骨粉などを主に有機質肥料を施します。花後のお礼肥には、庭植の場合は有機質肥料、鉢植えの場合は油かすを発酵させたものや暖効性化成肥料を施します。湿度の高い暖地では、うどんこ病黒点病、アブラムシ、ハダニなどの対策が必要です。

 

ベニバナアセビ

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【日当たり】日向から日陰まで生育する

【土壌・土質】土壌は特に選ばないが、夏の乾燥をきらう

【植えつけ時期】植えつけ移植は早春の発芽前、梅雨時期、10月が適期です

【開花期】3~4月

栽培のポイント

半日陰のほうが良く育ちますが、花つきは日向に比べて少なくなります。あまりに水はけが悪いと弱ります。植えつけ移植は早春の発芽前、梅雨時期、10月が適期です。元肥として完熟堆肥を土に混ぜ植えつけます。剪定は込んだ枝やのびすぎた枝を透かす程度で、毎年の剪定は必要ありません。寒肥として、1~3月に堆肥や鶏糞などを与えます。病害虫は特にありませんが、トサカグンバイムシが発生します。込んだ枝先を剪定し、通風、採光を促します。

 

ツツジ

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【日当たり】日向から半日陰を好む

【土壌・土質】酸性から中性の土壌を好む

【植えつけ時期】植えつけ移植は3~4月と10月頃が適期です

【開花期】4~6月

栽培のポイント

栽培品種は細根が多いので、根鉢のまわりから出ている根を切り戻してから水極めで植えつけます。植えつけ移植は3~4月と10月頃が適期です。元肥として完熟堆肥を土に混ぜ植えつけます。樹形を整えるため、毎年刈り込みを行います。花後の7~8月頃に来年の花芽を分化します。花後の7~8月頃までに刈り込みを行います。2~3月に寒肥として、根のまわりに油かすや鶏糞を施します。病害虫は、ツツジグンバイムシ、ハマキムシ、ダニ類の発生に注意します。

 

西洋ショクナゲ

【日当たり】日向から半日陰を好む

【土壌・土質】湿り気のある肥沃な土壌を好む

【植えつけ時期】植えつけ移植は3~4月上旬、10月~11月上旬が適期です

【開花期】4~5月

栽培のポイント

西洋シャクナゲは、18世紀以降、ヨーロッパで改良された園芸品種で、その数は1000種にのぼります。日本シャクナゲに比べてやや枝が細く、樹形は大きくなりますが、花形や花色がより豊富です。一般の園芸品種は、栽培、管理の容易な西洋シャクナゲがほとんどです。本来が高山性の植物のため、真夏の高温や西日、強い直射日光を嫌います。植えつけ移植は3~4月上旬、10月~11月上旬が適期です。ポット栽培の苗木では酷暑、厳寒期を除く通年可能です。元肥として完熟堆肥を土に混ぜ植えつけます。剪定はほとんど必要ありません。花芽のなかった枝は、次年の開花枝として大切にします。2~3月に寒肥として暖効性化成肥料を施します。同様のものを9~10月にも施しましす。花後には週一回の割合で2~3回液肥を施します。病害虫はカイガラムシ、ベニモンアオリンガがつきます。発見したら補殺し、著しい被害のときには薬剤を散布します。

 

ボタン

【日当たり】日向を好むが日陰にも耐える。夏の西日をきらう

【土壌・土質】水はけと水もちのよい肥沃な砂質土壌を好む

【植えつけ時期】植えつけ移植は9月上旬~中性が適期です

【開花期】4~5月

栽培のポイント

元肥として完熟堆肥を土に混ぜ植えつけます。庭植えは、夏の乾燥時のみ水やりが必要です。鉢植え、花の観賞期に水を切らさないように注意します。花がらは花後にすぐ切りとる。新梢の上部のふくらんだ芽を2~3芽残して切りつめておくと、立派な花がつきます。9月に残しておいた芽の上2~3㎝のところで切り戻し剪定を行います。秋、早春、開花後に、株のまわりに暖効性化成肥料を少しずつ施します。薄い液体肥料を散布する方法もあります。多量の肥料を必然とし、肥料切れに注意します。病害虫は、まれにカイガラムシやカミキリムシの幼虫、炭疽病や灰色かび病が発生します。

 

サルスベリ

【日当たり】日向を好むが、耐寒性もややある

【土壌・土質】水はけのよい適湿で肥沃な中性土を好む

【植えつけ時期】植えつけ移植は3下旬~4月中旬が植えつけの適期です

【開花期】7~9月

栽培のポイント

日向を好みますが、比較的耐寒性があります。植えつけ移植は3下旬~4月中旬が植えつけの適期です。ポット栽培の苗木では酷暑、厳寒期を除く通年可能です。鉢植えは3~4月と9月に植えつけ、移植は3~4月に行います。太い枝を剪定をすると萌芽枝に大きな花が咲き、細枝で剪定すれば、小ぶりな花がたくさん咲きます。毎年、同じか所で剪定すると枝先がこぶ状となるので、こぶが大きくなったらこぶの下で切り戻します。盛りを過ぎたら早めに剪定すると、年内にもう一度開花します。成木には1~2月に寒肥として、堆肥にチッ素、リン酸、カリが配合された暖効性化成肥料を施します。病害虫は、うどんこ病アブラムシとカイガラムシに特に注意します。通風、採光を促し予防します。

ベニバナトキワマンサク<

【日当たり】日向を好む

【土壌・土質】適湿で肥沃な土壌を好む

【植えつけ時期】植えつけ移植は4月と花が終わった直後、または9月が適期です

【開花期】5月

栽培のポイント

植えつけ移植は4月と花が終わった直後、または9月が適期です。3月、10月でも可能です。日当たりのよい場所に、元肥として完熟堆肥を土に混ぜ植えつけます。剪定は花後の6月が適期です。背を高くしたい場合は支柱し、勢いのよい枝を主幹します。枝を密にする場合は徒長枝を切りつめ、枝先も切りつめ、分岐を促します。寒肥として、骨粉、油かすなどの有機質肥料、春と秋に暖効性化成肥料を施します。病害虫は、あまりありませんが、ハマキムシやカミキリムシがつくことがあります。発見したら補殺します。

ツバキ

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【日当たり】幼木は耐陰性が強いが、成木は日向を好む

【土壌・土質】水はけのよい肥沃な土壌を好む。湿気にはやや耐えるが乾燥には弱い

【植えつけ時期】植えつけ移植は3~4月と梅雨のころが適期です

【開花期】11~4月

栽培のポイント

幼木のころは日陰でも生育しますが、生長して花が咲き、実がなるころには十分な日当たりが必要です。植えつけ移植は3~4月と梅雨のころが適期です。元肥として完熟堆肥を土に混ぜ植えつけます。剪定の適期は花が咲き終えるころです。花芽の形成が終わる9月以降の剪定は控えます。不要枝は切り戻し、樹冠を乱す小枝は小すかしするか、刈り込みを行います。寒肥として油かすや鶏糞などの有機質肥料を施します。花後にはお礼肥として液肥や化成肥料を少量施します。病害虫は、チャドクガが、5月頃と8月頃に発生します。見つけしだい補殺しますが、毛に毒があるので十分に気をつけます。著しい被害のときには薬剤を散布します。

 

サザンカ

【日当たり】日向を好むが日陰でも育つ

【土壌・土質】適湿で肥沃な土壌を好む

【植えつけ時期】植えつけ移植は3~4月と6~7月、9~10月が適期です。

【開花期】10~12月

栽培のポイント

耐陰性、耐潮性があり、大気汚染にも強く、刈り込みにも耐えます。植えつけ移植は3~4月と6~7月、9~10月が適期です。ポット栽培の苗木では酷暑、厳寒期を除く通年可能です。放任していても樹形が整いますが、徒長枝を切りつめ、剪定で枝の充実をはかります。寒肥として、若木は毎年、成木は隔年に堆肥、油かす、骨粉を施します。花後と夏期に暖効性化成肥料を施します。病害虫は、チャドクガが、5月頃と8月頃に発生します。見つけしだい補殺しますが、毛に毒があるので十分に気をつけます。著しい被害のときには薬剤を散布します。

 

まとめ

最近では、コンテナ栽培が流行っています。場所をとらず、苗木から育てても花が早く咲くのが人気の理由です。玄関先や庭を演出する仲間に入れてみてはいかがでしょうか。きっと心が華やかになりますよ。