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樹木医師の盆栽に魅せられて

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はじめに

自分好みの黒松を一から仕立ててみようと思い、昨年近くの海岸で、20~30㎝程の黒松、数本を採取して、畑に植えました。

気の遠くなる話です。その中の一本は盆栽に仕立てようと思い鉢に植えました。これも気の遠くなる話です。

この度、昨年畑に植えた数本の黒松の中から、2本の黒松を、盆栽にしようと思います。

 

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この黒松は「懸崖」に仕立てようと思います。

 

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この黒松は「文人木」に仕立てようと思います。

 

3月26日

本によれば、3月植え替え可能。4月上旬は植え替えの最適期とのことなので、鉢植えにしたいと思います。

 

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両方ともいい根が出ています。

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根を箸で丁寧にほどき、根張りもかきき出し、根のはちが薄くなるように、長く伸びた根は短く切り詰めました。

 

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結構、切り詰めました。

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土は「小粒 硬質赤玉土」と「地元で取った砂」を赤玉8:砂2の割合で混合しました。本では赤玉土をふるい分けにすると書かれていますが、そのまま使用。

 

植える鉢に防虫ネットをセットし鉢穴から木を固定する針金も出しておく。

鉢底に粒の大きい赤玉土を敷き、その上に用土を‘‘山形‘‘になるように入れ、根切りを終えた木を‘‘山形‘‘の用土が平らになるぐらい、押し付ける。

植え位置が決まれば、木が動かないように、針金で結束し、周囲に用土を入れ、箸でよくすき込みながら根と用土を密着させる。

 

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針金で木を傷めないようにゴムをあてがいました。

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植終わったら、鉢底から透明な水が出るまでたっぷりの水を灌水する。

苔を周囲に張る。こうすと水やりの際、表土が流失するのを防がる。

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この黒松は「懸崖」に仕立てようかんがえていますので、真ん中の枝を残して両側の枝を切りました。

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カエル君の顔も見えやすくなりました。

切った後で切った枝を‘‘ジン‘‘にすればよかったと後悔。

 

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この黒松は「文人木」に仕立てようと思います。本によれば、2~3月は大きな改作、針金かけの好期ということで、今回は枝を切らずに針金で樹形を整えました。

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本によれば、4月、ローソク芽で差し芽ができると書いてあるので、

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先ほど畑で松を掘る時に、他の黒松ののローソク芽をミドリ摘みをして持って帰ってきました。

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よく切れる刃物で切り。

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私自慢のさし床にさしました。

来春に植えれるか、楽しみです。

 

こちらのイワヒバ(岩松)叔父にもらいました。

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こちらのモミジは昨年山で採取してきました。春になり、芽が出ました。

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まとめ

歳を取ると1年が経つのが早く感じられますが、盆栽を見ているとそうも思いません。

もっと幹が太く、枝が太くならないか、一向に太くならないような気がしてヤキモキ。

 

1年や2年で完成しなのが、盆栽の魅力なのでしょう。

何年もかけ作る楽しみを知り、盆栽のために長生きをしなければいけないと思う、この頃です。

 

私が参考にした本によると、黒松が盆栽として登場したころは、葉が長過ぎ、鉢で鑑賞する盆栽としては不向きだと思われていた。ある時、新芽が虫に食害され、前年の葉のもとでとれていまった。1ヶ月ほどして、とれた新芽の後に二番芽が発見された。この短葉法の発見以来、クロマツは松柏盆栽には欠かせぬ人気種となった。と書かれていました。‘‘野山の自然をインテリアに図解ミニ盆栽 黒松‘‘より引用。

 

私が住む山陰地方では、黒松を盆栽の様な仕立てをします。何十年と黒松の剪定をしてきて、短葉法がとても不思議でした。長年の謎が解けました。ありがとうございました。

 

また黒松が「接ぎ木」「取り木」が出来ることも知りませんでした。プロの植木屋失格ですね。