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樹木医師の冬の寒さに強い人気の花

はじめに

春と比べると、冬に花を咲かせる品種は少ないですが、今回、紹介する花は冬でも元気に花を咲かせてくれます。冬の、玄関先や花壇を華やかにしてくれる花々です。

 カロライナジャスミン

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・科名:フジウツギ科 ・別名:ゲルセミウム ・常緑つる性植物

・花色:黄

・苗の購入期:9~4月

・植えつけ:4~6月

・開花期:3~6月

栽培のポイント

日当たりが良く、水はけのよい土で育てます。元肥に、堆肥や暖効性肥料を与えて、鉢か庭に植えつけます。植えつけた後は、伸びすぎたつるを支柱やフェンスにからませます。春と秋に、少量の暖効性肥料で追肥します。伸びすぎたつるは花後に切り戻し、新しく伸びたつるを支柱などに誘引します。切り取ったつるはさし木に使えます。寒さにも強く育てやすい品種です。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥や暖効性肥料を与えます。追肥は、少量の暖効性化成肥料を与えます。

 

シクラメン

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・科名:サクラソウ科 ・別名:カガリビバナ ・秋植え球根

・花期:12月~翌年5月

・花色:赤・白・ピンク・紫

・鉢花の購入期:9~12月

・草丈:20~50㎝

・開花期:10~5月

栽培のポイント

秋から冬に出回るポット苗や鉢植えを購入して育てます。日当たりが良く、涼しい場所で育てます。室内の窓辺も適しています。水は土の表面が乾いたら与えますが、葉や茎、球根には直接かけず、株元に与えます。開花中は2週間に1回ほど、チッソ分の少ない液肥追肥します。花がらや黄色くなった葉は病虫害の原因になるので、早めに花茎のつけ根からとります。花後は涼しい場所で乾かして休眠させ、秋に球根を彫り上げて植え替えます。

植木屋の知恵袋

地植えなら、元肥に、堆肥や暖効性肥料を与えます。鉢植えの場合は、必要ありません。開花中の追肥は、チッソ分の少ない1000倍液肥を与えます。

 

セイヨウオダマキ

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・科名:キンポウゲ科 ・別名:アキレギア ・多年草

・花期:12月~翌年5月

・花色:赤・ピンク・黄・オレンジ

・苗の購入期:2~4月

・植えつけ:2~4月

・開花期:4~6月

栽培のポイント

真夏以外は、日当たりが良い場所で、肥沃で水はけのよい土で育てます。土の表面が乾いたら水を与えます。花後は花がらを摘み、高温多湿にならないように注意します。梅雨時期には、雨が当たらないように管理します。冬を越すと春には花が咲き始めるので、1~2回追肥します。しっかりとした株に育ちます。寒さに強く、一度苗を植えると、毎年花が楽しめます。

植木屋の知恵袋

元肥に、暖効性肥料を与えます。また、追肥は、冬を越し、春に花が咲き始めると1~2回与えます。

 

パンジー

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・科名:スミレ科 ・別名:サンシキスミレ、コチョウソウ・1年草

・花色:赤・黄・オレンジ・ピンク・白・青・紫・黒

・苗の購入期:11~4月

・草丈10~30㎝

・植えつけ:11~3月

・開花期:11~6月

栽培のポイント

葉色がよく、茎も太くしっかりした苗を選んで購入します。水はけのよい土に元肥を与え植えつけします。日当たりと風通しの良い場所で育てます。水は表面が乾いたらたっぷりと与えます。水切れに注意します。鉢植えなら液肥を月に2~3回追肥します。春先にアブラムシが発生したら、早めにスミチオン乳剤で対処します。花がらをこまめに摘めば、長く花が楽しめます。

植木屋の知恵袋

元肥に、暖効性肥料を与えます。また、追肥は、月2~3回ほど、液肥を与えるとよいでしょう。地植えなら月に一回、暖効性化成肥料を置き肥します。

 

カンパニュラ

・科名:キキョウ科 ・別名:ベルフラワーフウリンソウ ・1年草・2年草・多年草

・花色:ピンク・白・紫

・苗の購入期:3~6月、10~11月

・草丈40~100㎝

・植えつけ:3~6月、10~11月

・開花期:4~6月

栽培のポイント

日当たりと水はけ、風通しがよい場所で育てます。苦土石灰を少量の混ぜて土の酸性を中和し、元肥に暖効性化成肥料を与えて植えつけます。カンパニュラ・メディウムは背丈が高くなります。鉢植えなら大きめな鉢に植えます。また、ある程度大きくなったら支柱をします。土の表面が少し乾いてきたら、たっぷりと水を与え、追肥を、週に1回液肥を与えます。花が終わったものから、花がらをこまめに摘み、蒸れないように注意します。寒さには強いのですが、高温多湿には弱いので、夏越しするときは風通しのよい、屋外の半日陰で育てます。この花は種ができないので、さし芽や株分けでふやします。カンパニュラ・メディウムは2年草、ベルフラワーなどは多年草とそれぞれ性質が異なるので、寄せ植えするときは注意します。

植木屋の知恵袋

元肥に、暖効性肥料を与えます。また、追肥は、1000倍液肥を与えるとよいでしょう。地植えなら追肥は必要ありません。

 

 シュウメイギク

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・科名:キキンポウゲ科 ・別名:キブネギク ・多年草

・花色:赤・ピンク・白

・苗の購入期:2~4月、9~10月

・植えつけ:3~5月、9~11月

・開花期:8~11月

栽培のポイント

半日陰の場所で、水はけ、水もちのよい土に植えて、やや湿りぎみで育てます。元肥に、暖効性肥料を少なめに与えて植えつけます。乾燥を嫌います。土の表面が乾きかけたらたっぷりと水を与えます。できるだけ涼しい場所で管理します。夏の水切れは注意します。4~6月には月に1回置き肥でひかえめに追肥します。3月に株分けでふやせます。寒さにも強く丈夫で、一度植えると毎年秋に花が咲きます。

植木屋の知恵袋

元肥に、暖効性肥料を少なめに与えます。また、追肥は、4~6月に月に1回置き肥をひかえめに与えるとよいでしょう。

 

 チューリップ

・科名:ユリ科 ・別名:ウッコンコウ ・秋植え球根

・花色:赤・黄・紫・白・ピンク

・球根の購入期:8~10月

・草丈20~50㎝

・植えつけ:10~11月

・開花期:3~5月

栽培のポイント

秋に植えつけます。鉢植えなら5号鉢に3球ほど、球根の先端が出るくらいに浅く植えつけます。プランターなら15球ほどが目安です。花壇なら20~30㎝の間隔で植えつけ、球根の2倍ほどの厚さに土をかぶせます。球根の中には養分が入っています。元肥はほとんど必要いりません。乾燥しすぎると花つきが悪くなるので、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。冬も水を切らさないようにします。寒さに当てると花芽がが育つので、冬も野外で育てます。つぼみが出てから花後までは、リン酸とカリの多い液肥追肥します。花がしおれたら花首できり、葉と茎は残します。6月頃葉が黄色くなってきたら堀り上げ、風通しのよい日陰で1週間ほど乾燥させてから保存し、秋にまた植えつけます。花に斑の入るモザイク病が発生した株は、抜きとって捨てます。

植木屋の知恵袋

元肥は特に必要ありませんが、やせた土は、堆肥や暖効性肥料を与えて植えつけます。また、追肥は、1000倍液肥を与えるとよいでしょう。

 

ビオラ

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・科名:スミレ科 ・別名:小輪パンジー ・1年草

・花色:黄・オレンジ・白・青・紫

・苗の購入期:11~4月

・草丈10~20㎝

・植えつけ:11~3月

・開花期:11~6月

栽培のポイント

ビオラは「パンジー」の小型で花つきのよい品種と考えればよいでしょう。鉢植えの方法を紹介します。水はけ、水もちよい土に元肥を与えて植えつけ、日当たりと風通しのよい場所で育てます。室内では日光が足りず、花つきや葉色が悪くなることが多いので、野外での栽培をおすすめします。土の表面が乾燥したらたっぷりと水を与えます。水切れにならないように注意します。開花期間はパンジーより長いので、液肥で月2~3回ほど追肥します。鉢植えの場合は地植えより乾燥しやすく、肥料分も水やりのときに流失しやすいので、水と肥料には特に注意します。花が咲き終わった花、枯れた葉は、パンジーと同じように花茎のつけ根で順次摘みとるようにします。春先にはアブラムシがつくことがあるので、スミチオン乳剤などで早めに対処します。

植木屋の知恵袋

元肥に、暖効性肥料を与えます。また、追肥は、月2~3回ほど、液肥を与えるとよいでしょう。

 

キンギョソウ

 ・科名:ゴマノハグサ科 ・別名:スナップドラゴン、アンテリナム ・1年草

・花色:赤・白・ピンク・紫・オレンジ・黄

・苗の購入期:4~7月、10~11月

・草丈:20~120㎝

・植えつけ:3~4月、10~11月

・開花期:4~7月、10~11月

栽培のポイント

ほぼ1年中出回っています。花つきの苗を購入して育てるのが一般的です。鉢植えなら4~5号鉢に一株、プランターなら3~4株、花壇なら株間を20~30㎝間で植えつけます。水はけのよい土に元肥に、暖効肥料を与えて植えつけます。花の咲く期間が長いので、春に置き肥を少量与え、開花期間中は薄い液肥を与えてもよいでしょう。日当たりの良い場所で育て、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。花が咲き終わったら茎は花首で切りとると、わきから新しい芽が出て、次から次へと花が咲きます。寒さに強いので、野外で冬越しできます。種まきでふやせます。また秋にはさし芽でふやせます。年間を通して花が楽しめる、四季咲き性の品種もあるのでおすすめです。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を十分に与えます。また、追肥には、置き肥を与えるとよいでしょう。開花中は、液肥を与えてもよいでしょう。

 

スイセン

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・科名:ヒガンバナ科 ・別名:セッチュウカ ・秋植え球根

・花色:黄・白・ピンク

・球根の購入期:8~10月

・植えつけ:10~11月

・開花期:12~5月

 栽培のポイント

日当たりと風通し良い場所で育てます。秋に水はけ良い土に、元肥を与えて植えつけます。植えつけた後は、寒さに十分に当て、土が乾く前にたっぷりと水を与えます。花がらをこまめに摘むようにし、葉が枯れるまでは液肥を1~2回与えます。葉が枯れたら水やりを止め、球根を堀り上げて乾燥保存します。秋にまた植えつけます。スイセンは病虫害が少なく、丈夫で育てやすい花です。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を与えます。また、追肥には、葉が枯れるまでは、液肥を1~2回与えます。

 

デルフィニウム

・科名:キンポウゲ科 ・別名:ヒエンソウ ・多年草

・花色:青・白・ピンク・紫・黄

・苗の購入期:2~6月

・植えつけ:9~10月

・開花期:4~9月

栽培のポイント

日当たりと水はけ良い場所で育てます。元肥を十分に与え、株間を30㎝以上とって植えつけます。土が乾いたらたっぷりと水を与えます。花が終わったものは、株元から切り戻すようにすると、秋まで花が楽しめます。寒さには強いのですが、蒸れには弱いので、梅雨時期は混み過ぎないように注意します。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を十分に与えます。また、追肥は3~5月に1000倍に薄めた液肥を月に1~2回与えます。

 

ルリマツリ

・科名:イソマツ科 ・別名:プランバーゴ ・常緑低木

・花色:青・赤・白

・苗の購入期:6~9月

・植えつけ:4~8月

・開花期:8~10月

栽培のポイント

日当たりと風通しのよい場所で、水はけのよい土に元肥を与えて植えつけます。寒さには強いので0℃以下にならなければ、屋外でも冬越しできます。水は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。夏は毎日水を与えます。春から秋にかけて、2ヶ月に1回置き肥で追肥します。花がらはこまめに摘み、生長した株は、枝を3分の1ほど残して切り戻します。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を与えます。また、追肥を春から秋にかけて、2ヶ月に1回置き肥を与えます。

 

ジキタリス

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・科名:キンポウゲ科・ 別名:キツネノテブクロ ・2年草

・花色:ピンク・白

・苗の購入期:9~5月

・草丈:100~150㎝

・植えつけ:9月~10月

・開花期:5~7月

栽培のポイント

秋から春は日なたで、夏は半日陰の場所で管理します。腐葉土や堆肥を混ぜた肥沃な土に、元肥を与えて植えつけます。1m以上にも生長するので、鉢植えなら8号以上の鉢を使います。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。その後は月に1回液肥追肥します。寒さには強いのですが、夏の暑さに弱いので、梅雨時期から夏は、半日陰で管理します。花は下から順に咲きますが、花がらを摘みとっていくと、上まできれいに咲きます。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥、腐葉土などを混ぜた土に、暖効性肥料を与えます。また、追肥を月に1回液肥を与えます。

 

スノーフレーク

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・科名:ヒガンバナ科 ・別名:スズランスイセン ・秋植え球根

・花色:白

・球根の購入期:9~11月

・草丈:20~30㎝

・植えつけ:10~11月

・開花期:4~5月

栽培のポイント

日なたまたは半日陰の場所で管理します。水はけのよい土に元肥を与えて植えつけます。とても丈夫で寒さにも強く、土質も選びません。半日陰の場所でも良く育ちます。地植えなら植え付けのとき以外は水やりも必要ありません。放っておいても毎年良く花が咲きます。花つきが悪くなってきたら、6月に掘り上げて球根を乾燥保存し、秋にまた植えつけます。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を与えます。また、追肥は特に必要ありません。

 

ナデシコ

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 ・科名:ナデシコ科 ・別名:ダイアンサス、セキチク ・1年草・多年草

・花色:赤・白・ピンク・複色

・苗の購入期:ほぼ1年中

・植えつけ:4~5月、9~10月

・開花期:3~7月、9~11月

栽培のポイント

日当たりと風通しの良い場所で管理します。水はけのよい土に元肥を与えて植えつけます。酸性土に少し弱いので、地植えなら、少量の苦土石灰まいてから植えるようにします。開花期間が長いので、液肥を10日に1回与えます。水やりは、地植えなら植えつけるときにたっぷりと与えれば十分です。鉢植えなら土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。大変、丈夫で寒さに強く育てやすいです。梅雨の高温多湿にさえ気をつければ、ほとんど手間がかかりません。梅雨時期は蒸れないように花がらをこまめに摘みます。夏には茎を半分程度、切り戻すと、秋からまた花が楽しめます。四季咲き性の品種を選べば、真夏以外はいつでも花が楽しめます。春から秋にさし芽で簡単にふやせます。

植木屋の知恵袋 

元肥に、堆肥や暖効性肥料を与えます。追肥は、10日に1回1000倍液肥を与えるとよいでしょう。

 

ワスレナグサ

 ・科名:ムラサキ科 ・別名:ワスルナグサ、ミオソチス ・1年草、多年草

・花色:青・紫・白

・苗の購入期:2~4月

・植えつけ:3~4月

・開花期:4~5月

栽培のポイント

日当たりと水はけ、水もちのよい土に、元肥を与えて春に植えつけます。植えつけた後は、月に数回、液肥追肥します。あまり多く与えると花つきが悪くなるので、少しずつ与えるようにします。水は多すぎず少なすぎず、土が乾いたときに与えます。寒さには強いのですが、暑さに弱いので、鉢植えは、夏は涼しい場所で管理します。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を与えます。また、追肥は、月に数回ほど、液肥の1000液肥を与えるとよいでしょう。

 

まとめ

植物の種類が多く何を植えれば良いか迷います。まずはひと鉢の花から手軽に楽しんでみませんか。四季を通じて、心を華やかに、また豊かにしてくれます。

 「花と観葉植物・ハーブの育て方がよくわかる 園芸百科」を引用文献とさせてもらいました。 
papibo.hatenablog.com