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樹木医師の、のんびりとした田舎暮らしの休日、其ノ七 初めてのソテツの種

はじめに

ソテツは裸子植物ソテツ科の常緑低木です。日本列島の九州宮崎県が自生北限で主に海岸近くの岩場に生育しています。

私の住む山陰地方ではもちろん植栽したソテツです。冬はこも巻きなどをして冬を越しますが、多く植栽されていて珍しくはありません。

九州南部や四国では「フェニックス」や「ワシントニアパーム」、「ソテツ」などを植栽して南国ムードを演出するのによく利用されます。

古くから京都のお寺などでもよく植栽されていて、南国をイメージされるより和をイメージされる方もおおいかとおもいます。私が思うに似た樹形から「ソテツ」と「シュロ」を同じ植物と認識している方が多いのだと思います。

「ショロ」と違い「ソテツ」は洋風の建物にとてもよくなじみます。(特に白い壁など)

私も昔洋風の建物に「ソテツ」を植栽した経験がありますが、チャンスがあればもっと「ソテツ」を使った庭を造りたいと思います。暖かい場所なら、とても手のかからないローメンテナンスなエキゾチックな植物です。

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つい最近仕事で「ソテツ」を剪定していますと梅干しの種の様なものが落ちています。

 その時「ソテツ」の種と知らない私は、梅干しの種とばかり思って仕事をしていました。

心の中で誰がこんなところに梅干しの種を捨てたのはと、腹を立てていました。

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最後に後かたずけをしていると「ソテツ」の足元にも梅干しの種が沢山落ちています。

はずかしながら、その時はじめて「ソテツの種」ということがわかりました。

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上の写真は「ソテツ」の種です。

一度「ソテツ」の花を見たことがありますが、正直なところ花の大きに何とも言えない不気味さと、気持ち悪さを覚えましたが、その後にこのような実がなるとは知りませんでした。

持って帰り「さし床」に植えようと思い拾い集めていると、「ソテツ」の幹から沢山イボの様な「幹ぶき」が目に止まりました。

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この「幹ぶき」は「ソテツ」の花と違い珍しくなく、よく見かけますが、最近はどの木を見ても盆栽の視点で見ることが多くなった私。

この「幹ぶき」盆栽にできるのかなー?

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「幹ぶき」は手で簡単に取れましたが、もちろん根はありません。

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上の写真は「種」と「幹ぶきの芽」のお尻側です。
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この度は、さし木の発根促進剤の「ルートン」を使用しました。

「ルートン」は白い粉末で発根させたいか部分に付着させて「さし床」に挿すというものです。挿し木、挿し苗の発根を促進する植物生長調整剤です。挿し木、挿し苗の活着がよくなります。

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種はいつもの「さし床」に。

「さし床」は通気性、排水性、保水性のよい「鹿沼土」「バーミキュライト」「パーライト」「ピートモス」を混ぜ合わせた、混合土を使用しています。とても芽出しがよいです。

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「ソテツ」は乾燥に強い植物です。水はけの良い根腐れがおきにくい苗床が良いと思います。 だたし表面が乾いたらたっぷりと水やりします。

赤玉土7:砂3の配合で挿しました。

 

まとめ

家に帰ってからもう一つ貰ってくればよかったと後悔です。葉付きを貰ってきて、別の発根促進剤「メネデール」や「リキダス」で薄めた水にしばらくつけて、根が出るのを待った方が良かったかもしれませんね。
今回も何事にもチャレンジ、失敗したら勉強不足と言う事ですね。

この結果はまた、ブログで紹介します。

最後までお読みいただきありがとうございました。