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樹木医師の、長い間楽しめる人気の花 PART2

はじめに

花にはそれぞれ開花期間があり、ほんの1ヶ月ほどで花が終わってしまうものから、ほぼ1年中咲き続けるものまでさまざまです。特に長く楽しめる人気の花を紹介します。

 アリッサム

 ・科名:アブラナ科 ・別名:スイートアリッサム、ニワナズナ ・1年草

・花色:赤・白・ピンク・紫

・苗の購入期:10~4月

・草丈:10~30㎝

・植えつけ:10~3月

・開花期:3~6月、10~1月

栽培のポイント

酸性土壌を嫌います。地植えにするなら土を苦土石灰で中和し、元肥を少量与えて植えつけます。地中深くに根をまっすうぐに伸ばす直根性なので、少し深めに耕します。植え付け後は日向でやや乾燥ぎみに育てます。土が乾いたらたっぷりと水を与えます。乾燥ぎみに管理した方が花付きがよいので、湿らせすぎないように注意します。花が咲く期間が長いので、1~2週間に1回ずつ液肥追肥します。寒さには強く、野外の地植えでも、霜に直接当てなければ冬越しできます。高温多湿に弱く、梅雨時期はアブラムシなどが発生しやすいので、涼しい場所に移すか、早めにスミチオン乳剤をまいて駆除します。夏の蒸れを防ぐために茎を半分程度切り戻すと、秋にまた花が咲きます。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を与えます。また、追肥は1000倍で薄めた液肥を与えるとよいでしょう。 葉色が悪いときは、油かすなどを与えます。

 

キク

 ・科名:キク科 ・別名:ポットマム、クッションマム、ヨワイグサ ・多年草

・花色:赤・白・ピンク・黄・オレンジ

・苗の購入期:4~6月

・草丈:30~100㎝

・植えつけ:5~7月

・開花期:7~12月

栽培のポイント

秋に出回る開花株を購入するのが一般的です。日当たりの良い野外で育て、花が満開になったら半日陰に移して育てます。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。花がらはこまめに摘み、生育中は月に1~2回ほど液肥を与えます。花が全部終わったら、根元近くで切り戻して置き肥を与えると、春にまた新芽が伸びます。春から秋にかけて新しい株が成長しますが、地上15~20㎝で茎の先端を摘みとるようにすると、わきから芽が出て花数も多くなります。キクはアブラムシなどの病害虫がつきやすいので、スミチオン乳剤などで早めに予防します。キクには多くの品種がありますが、鉢植えのポットマムや、1本の茎にたくさんの花が咲くスプレーマムなどが育てやすいです。さし芽で簡単にふやせます。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を十分に与えます。また、キクは肥料を好むので、追肥は月に1~2回ほど、液肥を与えるとよいでしょう。 

 

ゼラニウム

・科名:フウロソウ科 ・別名:テンジクアオイ ・多年草

・花色:赤・白・ピンク

・苗の購入期:1年中

・草丈:15~50㎝

・植えつけ:4~6月

・開花期:3~11月

栽培のポイント

苗は一年中出回っています。とても丈夫で育てやすく、地植え、鉢植えのともに楽しめます。水はけのよい土に元肥を与えて植えつけます。風通しの良い場所で、乾燥ぎみで育てると、花をたくさんつけます。乾燥を好み、水をやりすぎると茎ばかり伸びすぎて花が少なくなるので、土が完全に乾いてから、たっぷりと水を与えます。丈夫で育てやすいのですが、極端な暑さと寒さに弱いので、鉢植えなら夏は半日風に、冬は室内で管理します。開花期間が長いので、月に1回は置き肥か液肥追肥します。花がらはこまめに摘み、、摘芯をくり返すと、ボリュームのある株に育ちます。花後に切り戻して植え替えると、さらに長く花が楽しめます。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を与えます。また、追肥は、1000倍に薄めた液肥か置き肥を与えるとよいでしょう。 

 

インパチェンス

・科名:ツリフネソウ科 ・別名:アフリカホウセンカ ・1年草

・花色:赤・白・ピンク・紫・オレンジ

・苗の購入期:4~8月

・草丈:10~15㎝

・植えつけ:4~6月

・開花期:5~11月

栽培のポイント

日なたでも半日陰でも良く育つ丈夫で育てやすい花です。高温と乾燥はやや弱いので、どちらかというと半日陰の方が向いています。夏は半日陰、それ以外は日なたで育てた方がよいでしょう。地植え株間を20~30㎝あけて、元肥を与えて植えつけます。鉢植えでも生育が早いので、なるべく大きめの鉢に植え替ます。水はけと水もちのよい土で育て、水切れにならないよに注意します。夏は乾燥しやすいので、1日に2回ほど水を与えます。花の期間が長いので、液肥を月に1~2回与え、花がらはこまめに摘みとります。夏の終わりに、大きくなった株を切り戻して置き肥で追肥します。こうすると秋にまた花が咲きます。さし芽で簡単にふやせます。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を十分に与えます。また、開花中は、1000倍に薄めた液肥を月に1~2回与えます。花後に切り戻したら、置き肥を与えるとよいでしょう。 

 

キンギョソウ

 ・科名:ゴマノハグサ科 ・別名:スナップドラゴン、アンテリナム ・1年草

・花色:赤・白・ピンク・紫・オレンジ・黄

・苗の購入期:4~7月、10~11月

・草丈:20~120㎝

・植えつけ:3~4月、10~11月

・開花期:4~7月、10~11月

栽培のポイント

ほぼ1年中出回っています。花つきの苗を購入して育てるのが一般的です。鉢植えなら4~5号鉢に一株、プランターなら3~4株、花壇なら株間を20~30㎝間で植えつけます。水はけのよい土に元肥に、暖効肥料を与えて植えつけます。花の咲く期間が長いので、春に置き肥を少量与え、開花期間中は薄い液肥を与えてもよいでしょう。日当たりの良い場所で育て、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。花が咲き終わったら茎は花首で切りとると、わきから新しい芽が出て、次から次へと花が咲きます。寒さに強いので、野外で冬越しできます。種まきでふやせます。また秋にはさし芽でふやせます。年間を通して花が楽しめる、四季咲き性の品種もあるのでおすすめです。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を十分に与えます。また、追肥には、置き肥を与えるとよいでしょう。開花中は、液肥を与えてもよいでしょう。

 

センニチコウ

 ・科名:ヒユ科 ・別名:センニチソウ ・1年草

・花色:赤・白・ピンク・紫

・苗の購入期:4~8月

・植えつけ:4~6月

・開花期:6~10月

栽培のポイント

夏の暑さにも強く、花を長く楽しめます。元肥を少量与え、20~30㎝ほど株間をとって植えつけます。水は植えつけのときにたっぷりと与えます。それ以降は極端に乾燥したときだけ与えます。7月頃に茎を短く切り、風通しをよくすると、秋の花つきがよくなります。さし芽でふやせます。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を少量与えます。

 

ガーベラ

 

 ・科名:キク科 ・別名:オオセンボリ、ハナグルマ ・多年草

・花色:赤・白・ピンク・黄・オレンジ

・苗の購入期:ほぼ1年中

・草丈:30~80㎝

・植えつけ:3~5月、9~10月

・開花期:4~10月

栽培のポイント

苗や鉢植えはほぼ1年中購入できます。鉢植を購入したらそのまま育て、大きくなれば春にひと回り大きな鉢に植え替えます。苗から育てるときは、水はけよい土に暖効性化成肥料を混ぜて、なるべく浅めに植えつけます。日当たりの良い場所を好みます。日当たりと風通しの良い場所で、やや乾燥ぎみに育てます。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。開花期間が長いので、月に2~3回液肥追肥します。春と秋には置き肥を与えます。花が終わったら、その茎のつけ根から切りとります。こうして株全体に日光があたるようにすると、花色がよくなります。春にひと回り大きな針に植え替えます。このときに株分けしてもいいです。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を与えます。また、追肥は1000倍に薄めた液肥を与えます。花期が長いので、、置き肥を与えるのもよいでしょう。

 

ダリア

・科名:キク科 ・別名:テンジクボタン ・春植え球根

・花色:赤・白・ピンク・黄

・球根の購入期:3~5月

・草丈:40~120㎝

・植えつけ:3~5月

・開花期:5~11月

栽培のポイント

球根の植えつけは春に、元肥を十分に与えて、約8㎝の深さで50~60㎝間隔に植えつけます。細長い球根を寝かせるようにして植えつけ、3㎝ほど離して支柱を立てます。日当たりと風通しの良い場所で育てますが、地植えなら追肥は特に必要ありません。土が乾いたら水を与え、夏の乾燥が続くときは、2日に1回は水を与えます。高温多湿にはやや弱いので、花がらを葉の上から摘み、伸びすぎた枝は7月頃切り戻します。その後、液肥を1回与えると、秋にまた花が咲きます。茎は柔らかいので、生長して草丈が高くなってきたら、支柱にしばりつけて、倒れないようにします。11月頃、枯れた茎を株元から切り取り、球根を堀り上げ、乾燥保存します。2~3月には、古い球根のわきに新しくできる子球を切り分けて、また植えつけます。春に、種まきやさし芽で簡単にふやせます。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を与えます。また、追肥は必要はありませんが、切り戻しの後は、1000倍に薄めた液肥追肥します。

 

 

サルビア

・科名:シソ科 ・別名:ヒゴロモソウ ・1年草、多年草

・花色:赤・白・ピンク・青・紫

・苗の購入期:4~9月

・草丈:30~60㎝

・植えつけ:4~9月

・開花期:5~11月

栽培のポイント

日当たりと水はけの良い場所、元肥に暖効性肥料を十分に与えて植えつけ、たっぷりと水を与えます。地植えなら水やりはこの前後だけで、あとはほとんど必要ありません。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。開花期間が長いので、開花中は月に1~2回液肥を与えます。花後は花穂ごと切りとり、夏には株の半分ぐらいまで切り戻し、置き肥を与えます。秋にまた花が咲きます。ひどく乾燥するとハダニやアブラムシが発生するので、水切れに注意し、スミチオン乳剤などで予防します。赤花でおなじみのサルビア一年草です。ブルーサルビアの青や白の品種、ピンクの品種は多年草です。多年草の品種は、冬に地上部が枯れても根は残り、翌年また花が咲きます。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を与えます。また、開花中は月に1~2回液肥を与えます。秋には置き肥で追肥します。

  

トレニア

・科名:ゴマノハグサ科 ・別名:ナツスミレ ・1年草

・花色:青・白・ピンク・黄・紫

・苗の購入期:4~9月

・植えつけ:5~7月

・開花期:6~11月

栽培のポイント

日なたまたは半日陰の水はけのよい、湿り気のあるよい土に元肥を十分に与えて植えつけます。乾燥させ過ぎないように育て、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。週に1回液肥を与えます。8月頃に5~6㎝株を切り戻すと、より花を咲かせます。色も豊富で初夏から秋にかけて長く花が楽しめ、花もたくさんつけます。この花だけで十分に楽しめます。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を十分に与えます。また、追肥は週に1回液肥を与えます。

  

カランコエ

・科名:ベンケイソウ科 ・別名:ベニベンケイ ・多年草(多肉植物)

・花色:赤・白・ピンク・オレンジ・黄

・苗の購入期:ほぼ1年中

・草丈:10~30㎝

・植えつけ:4~8月

・開花期:10~6月

栽培のポイント

秋から冬に出回る苗を購入するのをおすすめします。花色もよく、長く花が楽しめます。日当たりがよい屋外で、乾きぎみの土に元肥を与えて植えつけます。乾きを好むので、雨が直接当たらないようにし、土の表面が乾いてから2~3日後に与えるようにします。乾燥には強いのですが、暑さにあまり強くないので、夏は風通しのよい半日陰の場所で育てます。花がらはこまめに摘み、全部咲き終わったら、3分の1くらいに切り戻し、置き肥を与えます。肥料はこのときに与えるだけで、開花中は必要ありません。霜に当たると直ぐに枯れてしまいます。冬は明るい室内で管理します。プランターやハンキングバスッケトにちょうど収まる便利な花です。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料をに与えます。また、開花中は追肥は必要ありません。花後に置き肥を与えます。

 

クリサンセマム

 

・科名:キク科 ・一年草

・花色:白・黄

・苗の購入期:10~5月

・草丈:10~20㎝

・植えつけ:11~2月

・開花期:3~6月

栽培のポイント

日当たりと風通しの良い場所に、土質は特に選びませんが、培養土に腐葉土バーミキュライトなどと、元肥に暖効性肥料を与えて植えつけます。水はけよくするとよく育ちます。月に1~2回液肥追肥します。あまり与えると葉ばかりが茂るので、ひかえめに与えます。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。冬はやや乾燥ぎみに育てます。ムルチコーレはやや寒さに弱いので、冬は室内で管理します。春には次々と花が咲くので、花がらはこまめに摘みます。開花中も液肥を与えます。春はアブラムシが発生しやすいので、スミチオン乳剤などで予防します。種からも育てられますが、ポット苗から育てるのがおすすめです。鉢植えの場合は4号鉢以上、地植えなら株間を15~20㎝以上あけます。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料をに与えます。また、追肥には1000倍に薄めた液肥をひかえめに与えます。

 

プリムラ

・科名:サクラソウ科 ・別名:セイヨウサクラソウ ・1年草、多年草

・花色:赤・白・ピンク・オレンジ・黄・青・紫

・苗の購入期:11~3月

・草丈:10~30㎝

・植えつけ:11~1月

・開花期:11~5月

栽培のポイント

晩秋から出る花つきの苗を購入して植えつけるのがおすすめです。日当たりと風通しの良い場所に、水はけのよい土に元肥を与えて植えつけます。土の表面が乾きかけたらたっぷりと水を与えます。開花中は月に2~3回液肥を与えます。咲き終わった花がらはこまめに摘みとります。春先には大きめなプランターなどに植え替えします。夏の暑さにやや弱いので、夏は風通しのよい、涼しい半日陰で育てます。多年草の品種なら、うまく夏越しできれば次の春にも花が楽しめます。寒さには強いので、屋外でも冬越しできます。プリムラ・オブコニカは寒さに弱いので、室内で管理します。プリムラは室内でも育てられますが、ある程度の日照は確保しましょう。秋に株分けでふやせます。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料をに与えます。また、追肥には1000倍に薄めた液肥を与えます。

 

ランタナ

・科名:クマツヅラ科 別名:シチヘンゲ、コウオウカ ・常緑低木

・花色:赤・黄・ピンク・オレンジ

・苗の購入期:3~11月

・植えつけ:3~5月

・開花期:5~11月

栽培のポイント

日当たりの良い場所に、水はけのよい土に元肥を与えて植えつけます。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。春と秋の水やりはやや控えめにします。開花中が長いので月に1~2回液肥を与えます。良く育ち、株が乱れたり、込み合ってきたら、枝を切って形を整えましょう。5月~9月にさし木でふやせます。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を与えます。また、開花中は月に1~2回液肥を与えます。

 

まとめ

植物の種類が多く何を植えれば良いか迷います。まずはひと鉢の花から手軽に楽しんでみませんか。四季を通じて、心を華やかに、また豊かにしてくれます。

 「花と観葉植物・ハーブの育て方がよくわかる 園芸百科」を引用文献とさせてもらいました。 

papibo.hatenablog.com

 

樹木医師の、長い間楽しめる人気の花 PART1

はじめに

花にはそれぞれ開花期間があり、ほんの1ヶ月ほどで花が終わってしまうものから、ほぼ1年中咲き続けるものまでさまざまです。特に長く楽しめる人気の花を紹介します。

 マリゴールド

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・科名:キク科 ・別名:クジャクソウ・センジュギク・マンジュギク ・1年草

・花色:黄・オレンジ・赤

・球根の購入期:3~10月

・草丈30~70㎝

・植えつけ:4~10月

・開花期:3~10月

栽培のポイント

マリゴールドは大変丈夫です。日当たりと水はけの良い場所に元肥を与えて、株間を20~30㎝ほどとって植えつけます。地植えなら植えつけるときにたっぷり水を与え、その後は乾燥が続いたら水を与えます。鉢植えなら土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。花期が長いので、液肥で月2~3回追肥するとよいでしょう。また、花がらはこまめに摘むようにします。暑さで夏に花が少なくなるときがあるので、1度株元から切り戻すと、秋にまた花がふえます。マリゴールドの根には、ネコブセンチュウという害虫を撃退する働きがあります。ほかの花と一緒に植えると、虫の害を防ぐコンパニオンプランツとして利用することもできます。

植木屋の知恵袋

元肥に、暖効性肥料を十分に与えます。また、生育中は液肥を月2~3回与えるとよいでしょう。

 

ペチュニア

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・科名:ナス科 ・別名:ツクバネアサガオ ・1年草

・花色:黄・赤・ピンク・白・青・紫

・苗の購入期:3~9月

・草丈20~50㎝

・植えつけ:3~5月

・開花期:4~11月

栽培のポイント

春に、花つきのポット苗を植え付けて育てるのがおすすめです。水はけのよい土に元肥を与えて植え付けます。日当たりと風通しの良い場所で育てます。乾燥にはとても強いので、地植えなら、植え付け前後にたっぷり水を与えれば、あとは特に必要ありません。鉢植えなら、土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。開花期間が長く、また肥料を好む性質なので、10日に1回ほど、液肥を水やりを兼ねて与えていきます。花は次々と咲くので、花がらはこまめに摘み、蒸れないように管理します。ほふくする性質でどんどん茎が横に伸びるので、茎の先を積んでやると、わきからまた芽を出しては花数も多くなります。ふやすときはさし芽がおすすめで、春と秋が適期です。ペチュニアはナス科で連作を嫌います。翌年は違う土で育たるようにします。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥などの暖効性肥料を十分に与えます。また、追肥は、10日に1回ほど、液肥の1000液肥を与えるとよいでしょう。

 

ビオラ

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・科名:スミレ科 ・別名:小輪パンジー ・1年草

・花色:黄・オレンジ・白・青・紫

・苗の購入期:11~4月

・草丈10~20㎝

・植えつけ:11~3月

・開花期:11~6月

栽培のポイント

ビオラは「パンジー」の小型で花つきのよい品種と考えればよいでしょう。鉢植えの方法を紹介します。水はけ、水もちよい土に元肥を与えて植えつけ、日当たりと風通しのよい場所で育てます。室内では日光が足りず、花つきや葉色が悪くなることが多いので、野外での栽培をおすすめします。土の表面が乾燥したらたっぷりと水を与えます。水切れにならないように注意します。開花期間はパンジーより長いので、液肥で月2~3回ほど追肥します。鉢植えの場合は地植えより乾燥しやすく、肥料分も水やりのときに流失しやすいので、水と肥料には特に注意します。花が咲き終わった花、枯れた葉は、パンジーと同じように花茎のつけ根で順次摘みとるようにします。春先にはアブラムシがつくことがあるので、スミチオン乳剤などで早めに対処します。

植木屋の知恵袋

元肥に、暖効性肥料を与えます。また、追肥は、月2~3回ほど、液肥を与えるとよいでしょう。

 

ベゴニア(四季咲き)

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・科名:シュウカイドウ科 ・別名:ベゴニア・センパフローレンス ・多年草

・花色:黄・オレンジ・白・ピンク

・苗の購入期:4~9月

・草丈20~30㎝

・植えつけ:4~5月

・開花期:3~11月

栽培のポイント

四季咲きベコニアは、とても丈夫で育てやすく、開花期間が長い花です。日当たりから半日陰でも育てられます。元肥を十分に与え水はけのよい土に植えつけます。やや夏の暑さに弱いので、夏には半日陰の場所で管理します。花は次々に咲きます。長い間咲くので、開花中は液肥を月2~3回与え、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。花が咲き終わったものは順次摘みとります。花がらを放っておくと病気になりやすく、葉や茎が腐ることがあります。そんなときは、ベンレートなどの殺菌剤で対処します。冬も暖かい室内の窓辺で育てれば、花が咲き続けます。大きくなった株は、ひと回り大きい鉢に植え替えましょう。増やし方はさし芽がおすすめです。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥や暖効性肥料を与えます。また、花期が長いので、月2~3回ほど、1000倍液肥を与えるとよいでしょう。

 

マーガレット

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・科名:キク科 ・別名:モクシュンギク、キダチカミツレ ・多年草

・花色:黄・白・ピンク

・苗の購入期:2~5月

・植えつけ:3~5月

・開花期:10~5月

栽培のポイント

マーガレットはとても育てやすく、花色も豊富な多年草です。春に花つきの苗を植えると、翌年以降も長く花が楽しめます。日当たりと水はけをよくし、やや乾燥ぎみに育てます。開花中は、液肥を月1~2回与えます。開花後は茎ごと切り、夏に切り戻しをすれば、秋にまた開花します。さし芽でふやせます。

植木屋の知恵袋

元肥に、暖効性肥料を与えます。また、追肥は、月1~2回ほど、液肥を与えるとよいでしょう。

 

パンジー

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・科名:スミレ科 ・別名:サンシキスミレ、コチョウソウ・1年草

・花色:赤・黄・オレンジ・ピンク・白・青・紫・黒

・苗の購入期:11~4月

・草丈10~30㎝

・植えつけ:11~3月

・開花期:11~6月

栽培のポイント

葉色がよく、茎も太くしっかりした苗を選んで購入します。水はけのよい土に元肥を与え植えつけします。日当たりと風通しの良い場所で育てます。水は表面が乾いたらたっぷりと与えます。水切れに注意します。鉢植えなら液肥を月に2~3回追肥します。春先にアブラムシが発生したら、早めにスミチオン乳剤で対処します。花がらをこまめに摘めば、長く花が楽しめます。

植木屋の知恵袋

元肥に、暖効性肥料を与えます。また、追肥は、月2~3回ほど、液肥を与えるとよいでしょう。地植えなら月に一回、暖効性化成肥料を置き肥します。

 

ポーチュラカ

 

 ・科名:スベリヒユ科 ・別名:ハナスベリヒユ・パースレイン ・多年草

・花色:赤・黄・オレンジ・ピンク・白

・苗の購入期:4~8月

・草丈20~30㎝

・植えつけ:5~6月

・開花期:5~11月

栽培のポイント

日当たりと水はけのよい土に、元肥に暖効性肥料をすき込んで植えつけます。放っておいても育ち、よく増えます。日当たりの良い場所ほど、花をたくさん咲かせます。地植えなら、ほとんど水やりの必要はありません。鉢植えなら土が完全に乾いてから水を与えるようにします。。追肥は特に必要ないですが、春から秋にかけて、液肥を月1回ほど与えます。成長が早く、茎が伸びすぎたときは、茎の先を切って整えるとわきからまた芽を出して、花が咲きます。寒さに弱いので、冬前に切り戻して、乾燥ぎみに室内で管理します。翌年の初夏から花が咲きます。さし芽でふえます。

植木屋の知恵袋

元肥に、堆肥や暖効性肥料を与えます。追肥はあまり必要ありませんが、月1回ほど、1000倍液肥を与えるとよいでしょう。

 

ヒャクニチソウ

 ・科名:キク科 ・別名:ジニア ・1年草

・花色:赤・紫・オレンジ・黄・白・ピンク

・苗の購入期:4~9月

・植えつけ:4~7月

・開花期:5~11月

栽培のポイント

春から初夏にかけて、日当たりと水はけのよい場所に、元肥を少量与えて植えつけます。地植えなら株間を10~20㎝あけます。名前の通り花期が長い、暑さに強く、乾燥にも強いです。水やりは地植えなら、葉がしおれる前に、鉢植えなら土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。追肥は10日に一回液肥を与えます。種からでも育てやすいです。

植木屋の知恵袋

元肥に、暖効性肥料を与えます。また、追肥は、10日に1回液肥を与えるとよいでしょう。

ナデシコ

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 ・科名:ナデシコ科 ・別名:ダイアンサス、セキチク ・1年草・多年草

・花色:赤・白・ピンク・複色

・苗の購入期:ほぼ1年中

・植えつけ:4~5月、9~10月

・開花期:3~7月、9~11月

栽培のポイント

日当たりと風通しの良い場所で管理します。水はけのよい土に元肥を与えて植えつけます。酸性土に少し弱いので、地植えなら、少量の苦土石灰まいてから植えるようにします。開花期間が長いので、液肥を10日に1回与えます。水やりは、地植えなら植えつけるときにたっぷりと与えれば十分です。鉢植えなら土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。大変、丈夫で寒さに強く育てやすいです。梅雨の高温多湿にさえ気をつければ、ほとんど手間がかかりません。梅雨時期は蒸れないように花がらをこまめに摘みます。夏には茎を半分程度、切り戻すと、秋からまた花が楽しめます。四季咲き性の品種を選べば、真夏以外はいつでも花が楽しめます。春から秋にさし芽で簡単にふやせます。

植木屋の知恵袋 

元肥に、堆肥や暖効性肥料を与えます。追肥は、10日に1回1000倍液肥を与えるとよいでしょう。

 

ニチニチソウ

 ・科名:キョウチクトウ科 ・別名:ビンカ ・1年草

・花色:赤・白・ピンク

・苗の購入期:4~8月

・植えつけ:5~8月

・開花期:6~10月

栽培のポイント

日当たりと水はけのよい土に、元肥を与えて植えつけます。花期が長いので、追肥は月に一回、チッソ分の少ない肥料を施します。高温と乾燥には強いのですが、蒸れには弱いので、梅雨時期は雨が直接当たらない場所で管理します。冬の水やりはひかえめにします。その名の通り毎日次々と花を咲かせます。さし芽でふやせます。

植木屋の知恵袋

元肥に、暖効性肥料を与えます。また、追肥は、月に1回チッソ分の少ない肥料を与えるとよいでしょう。

 

バーベナ

  ・科名:クマツヅラ科 ・別名:ビジョザクラ・1年草・多年草

・花色:赤・白・ピンク・青・紫

・苗の購入期:2~11月

・草丈:10~30㎝

・植えつけ:4~6月

・開花期:4~11月

栽培のポイント

ほふく性で、横に這うように伸びるので、鉢植え、地植えともに、あまり密に植えつけずに、少し間をあけます。春に苗を購入して、日当たりと水はけ良い場所で育てします。開花期間が長いので、月に1~2回薄い液肥を与えるか、2ヶ月に1回ほど置き肥を与えます。枝が伸びすぎたり、咲き終わった花を放っておくと、蒸れて生育が悪くなります。花がらはこまめに摘み、伸びた枝は半分程度で切りつめます。また、何年かたった株を根元から切り戻すと、また新しい花を咲かせます。宿根バーベナは春か秋に、株分けでも簡単にふやせます。ロックガーデンやハンキングバスッケトに植えて垂れ下がった枝に咲く花を楽しむことができるのも魅力です。

植木屋の知恵袋 

元肥に、堆肥や暖効性肥料を与えます。追肥は、2ヶ月に1回、暖効性肥料を置き肥します。月に1~2回液肥を与えるとよいでしょう。

 

ノボタン

・科名:ノボタン科 ・別名:シコンノボタン・メラストマ ・落葉低木

・花色:ピンク・紫

・苗の購入期:7~10月

・植えつけ:7~10月

・開花期:5~10月

栽培のポイント

やや寒さに弱いので、霜の降りない日なたかに元肥を与えて植えつけます。4~6月に1~2回液肥を与えます。つぼみがついてきたら、水と肥料はやや控えめにします。花期が長いので、花がらはこまめに摘み、冬は枝を切り戻して明るい室内で管理します。

 植木屋の知恵袋

元肥に、暖効性肥料を与えます。また、追肥は、4~6月に1~2回液肥を肥料を与えるとよいでしょう。

 

バラ

 ・科名:バラ科 ・別名:ローズ、チョウシュンカ ・落葉低木

・花色:赤・白・ピンク・オレンジ・黄

・苗の購入期:ほぼ1年中

・草丈:20~150㎝

・植えつけ:11~6月

・開花期:5~11月

栽培のポイント

鉢植え、地植えとも日当たりと風通しの良い場所で育てます。植えつける時に、水をたっぷりと与えます。乾燥を嫌いますので、水は毎回たっぷりと与えます。鉢植えなら、夏は乾燥を避けるため、半日陰に移動します。植えつける時に、土を肥沃にしますが、冬と開花中を除いて、月に1回は液肥追肥します。花後はできるだけ早めに、花のついていた枝から、下に2~3枚葉をつけて切り込みます。夏の終わりには株の混んでいるところを軽く整理します。このとき外側に向いた葉の1㎝ほど上で切るのがポイントです。バラは黒点病やうどんこ病、害虫がつきやすので、定期的に薬剤で対処します。鉢植えのミニバラなら、苗はほぼ1年中手に入ります。普通のバラなら、苗木(つぎ木苗)を購入します。

植木屋の知恵袋 

庭植えの場合は、元肥に、堆肥や牛糞などの有機肥料を与えます。鉢植えの場合は市販のバラ用の肥料がおすすめです。追肥には、市販のバラ用肥料を与えます。

 

ハイビスカス

 ・科名:アオイ科 ・別名:ブッソウゲ・ヒビスカス ・常緑低木

・花色:赤・白・ピンク・オレンジ・黄

・苗の購入期:5~9

・草丈:20~100㎝

・植えつけ:5~8月

・開花期:5~11月

栽培のポイント

日当たりと風通しの良い場所で育てます。水はけのよい土に元肥を与えて植えつけます。春から秋にかけては、月2~3回液肥を与えるか、置き肥を月に1回与えます。乾燥には弱いので、夏場の乾燥には十分に気をつけます。花は咲き終わると自然に落ちますが、花がらはこまめに摘み、次の花を咲かせようにします。夏の終わり頃には伸びた枝を整理します。寒さに弱いので、冬は室内で管理します。成長が早いので、年に1回ひと回り大きいサイズの鉢に植え替えます。

植木屋の知恵袋 

元肥に、堆肥や暖効性肥料を与えます。追肥は、液肥、または暖効性肥料を置き肥します。

 

まとめ

植物の種類が多く何を植えれば良いか迷います。まずはひと鉢の花から手軽に楽しんでみませんか。四季を通じて、心を華やかに、また豊かにしてくれます。

「花と観葉植物・ハーブの育て方がよくわかる 園芸百科」を引用文献とさせてもらいました。
papibo.hatenablog.com

 

樹木医師の日陰でも育つ人気、球根植物

 アネモネ・ブランダ

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キンポウゲ科

・原産地:東ヨーロッパ南部

・高さ:10㎝ ・枝張:20㎝

・落葉性(夏から秋) ・開花期:2月~3月

栽培のポイント

植えつけは秋。球根は完全に乾いた状態で売られています。そのまま植えると、ほとんどが腐ってしまいます。わずかに湿らせて、無菌の土の上に置き、少しずつ水を与え、休眠から目覚めさせます。根が見え始めたら、ごく浅く植えつけます。日当たりを好みますが、水はけが悪いと、夏の休眠期に高温で腐ることが多いので、春に日が当たり、夏は陰になる適湿の地を選んで植えつけます。葉が地表に出たら、チッ素分の少ない暖効性肥料を施します。植えっぱなしでよく、病害虫も少ないです。

スノードロップ

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ヒガンバナ科

・原産地:ヨーロッパ西部

・高さ:10~20㎝ ・枝張:10㎝

・落葉性(夏から秋) ・開花期:2月~3月

栽培のポイント

冬から春にかけて日が当たり、夏は日陰になる落葉樹の下が最適です。軟らかな保水性のよい土を好み、強い酸性土を嫌います。秋に5~6㎝の深さに植えつけます。まもなく根が動きだしますので、草春までに液体肥料を4~5回施し、球根を太らします。

 

シラー・シベリカ

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ユリ科

・原産地:ロシア中央部、西南アジア

・高さ:10~20㎝ ・枝張:5㎝

・落葉性(夏から冬) ・開花期:2月末~4月

栽培のポイント

日当たりから明るい日陰まで植えられますが、日陰の場合は、落葉樹の下など、春に少し明るい場所を選んで、秋に植えつけます。あとは特に手入れは必要ありません。花後、種が自然に落ちるので、花が咲き終わっても、葉や茎が枯れてくるまでは切らないようにします。翌年の春か秋に細い芽がでて、2~3年後に花が咲きます。

 

ハナニラ

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ユリ科 ・別名:セイヨウアマナ

・原産地:アルゼンチン

・高さ:10㎝ ・枝張:15~20㎝

・落葉性(秋から冬) ・開花期:3月~4月

栽培のポイント

日当たり、明るい日陰のどちらでもよく育ちます。土壌を選ばす病害虫も少ない手間のかからない、自然に増える強い植物です。株が大株になったら秋に株分けします。

 

ムスカリ・ボトリオイデス・アルブム

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 ・ユリ科 

・原産地:ヨーロッパ中部から東南部

・高さ:15~20㎝ ・枝張:5㎝

・落葉性(夏から冬) ・開花期:3月~4月

栽培のポイント

日当たりを好みますが、明るい日陰でも育ちます。他の植物との混植を嫌います。土の湿った場所では花茎の高さがやや高くなり、乾燥している場所ではコンパクトに育ちます。花後は枯れるまで葉を切らないようにします。植えっぱなしでも毎年花が咲きます。

 

カタクリ

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ユリ科 

・原産地:日本、朝鮮半島、サハリン

・高さ:15~30㎝ ・枝張:15~30㎝

・落葉性(夏から冬) ・開花期:4月~5月

栽培のポイント

明るい日陰の適湿な場所選び、植え場所に、腐葉土をたっぷりとすき込み、秋に球根を植えつけます。湿り気のある土壌を好みますので乾燥しないようにします。土の上にも腐葉土をマルチングします。

 

スイセン

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ヒガンバナ科 

・原産地:ヨーロッパ西部から南部

・高さ:15~40㎝ ・枝張:25㎝

・落葉性(夏から秋) ・開花期:11月~4月

栽培のポイント

植穴に十分に堆肥と元肥をすき込んで、9~10月に植えつけます。花後は花がらを早めに取り、球根を太らせます。3年間は植えっぱなしで大丈夫ですが、夏に掘り上げて分球し、消毒、乾燥保存し、秋に植えつけます。

ユリ(オリエンタル・ハイブリッド)

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ユリ科 

・原産地:園芸品種

・高さ:1,2m ・枝張:20㎝

・落葉性(冬) ・開花期:6月~7月

栽培のポイント

根元の乾燥と西日を嫌います。明るい日陰の場所に、十分な堆肥と暖効性肥料をすき込んで、15㎝ほどの深さに植えつけます。

 

エリスロニウム(パゴダ)

 ・ユリ科 

・原産地:園芸品種

・高さ:15~35㎝ ・枝張:10~20㎝

・落葉性(夏から冬) ・開花期:4月~5月

栽培のポイント

植え場所に、腐葉土をたっぷりとすき込み、秋に球根を植えつけます。湿り気のある土壌を好みますので乾燥しないようにします。土の上にも腐葉土をかぶせておきます。6月頃になれば、葉は黄色くなって自然に消えてしまいます。球根は植えっぱなしで大丈夫です。

 

イングリッシュ・ブルーベル

 ・ユリ科 

・原産地:イギリス、西ヨーロッパ

・高さ:15~45㎝ ・枝張:15㎝

・落葉性(夏から冬) ・開花期:4月~5月

栽培のポイント

明るい日陰から日向でよく育ちます。土壌は選びません。秋に球根を植えつけます。種でも増えますので、自然に枯れるまでほうっておきます。

 

オキザリス・トリアングリラス

カタバミ科 ・別名:インカカタバミ

・原産地:中南米南アフリカ

・高さ:10~15㎝ ・枝張:20㎝

・落葉性(冬) ・開花期:4月~5月

栽培のポイント

春から夏にポット苗を購入して、株間を10~15㎝ほどとって植え付けます。繁殖力強く、病害虫も少ない植物です。

 

まとめ

 日陰で育つ、日陰にも耐える植物はいろいろあります。今回は日陰の場所で育つ球根植物を紹介しましたが、ごく一部です。日陰で育つ樹木、宿根草多年草一年草、ツル植物などたくさんあります。

日陰で育つ植物を植えてみてはどうですか。

 

papibo.hatenablog.com

 

 

papibo.hatenablog.com

 

 

papibo.hatenablog.com

 

樹木医師がおススメする、日陰でも楽しめる「人気の一年草&ツル植物」

はじめに

日陰の場所でも育つ植物は意外にもたくさんあります。

日陰だから育ったにいとあきらめていた場所にステキな植物、一年草&ツル植物を植えませんか。

 インパチェンス

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・科名:ツリフネソウ科 ・別名:アフリカホウセンカ

・栽培適地:全国

・花期:6月~10月

・花色:赤、紅紫、桃、橙赤、白、複色

・草丈:20~40㎝

・植え付け:7月

栽培のポイント

初夏に出回る苗を購入して、植穴に堆肥と腐葉土をたっぷりとすき込んで植えつけます。元肥に暖効性化成肥料を施すほか、定植後は月一回、化成肥料を置き肥します。冬は10℃以上になる窓辺に置いて冬越しさせます。初夏から秋まで咲く春まき一年草です。北向きの玄関や日陰の花壇、ビルの間のスペースなど、日当たりのよくない場所でもよく育ちます。花は一重から、八重咲きまであり、特に人気の高いのは「カリフォルニアローズ・フィエスタシリーズ」に代表されるバラ咲き品種です。

 

コリウス

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・科名:シソ科 ・別名:キンランジソ、ニシキジソ

・栽培適地:全国

・花期:7月~10月

・花色:赤、紅、紅紫、黄、緑、複色

・草丈:20~80㎝

・植え付け:5月下旬~6月

栽培のポイント

5~6月に苗を購入して、元肥に暖効性化成肥料を少量施して植えつけます。苗がのびてきたら4~5節で摘心すると、枝数がふえてこんもりとした株に育ちます。花穂が出てきたところ、枝を1/3ほど切りつめると、新しい脇芽が伸び出し、新しい葉を楽しませてくれます。葉を観賞する草花で、ハンキングバスッケトに植えると、花に負けない華やかがあります。花を咲かせずに育てれば、初夏から秋まで長く楽しませてくれます。

 

トレニア

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・科名:ゴマノハグサ科 ・別名:ハナウリクサ、ナツスミレ

・栽培適地:全国

・花期:6月中旬~10月

・花色:桃、紫、黄、白、青、複色

・草丈:20~30㎝

・植え付け:6月

栽培のポイント

苗を購入して、元肥には、3要素が均等に入った化成肥料を施して植えつけます。肥料ぎれすると花が途切れるので、月一回は同じ肥料を株元に少量ずつ与えるか、月二回液肥を施します。夏の終わりに枝先を2~3節つまむと、脇芽が伸びて、秋にはたくさんの花が咲きます。暑い夏にたくさんの花を次々と咲かせ、耐陰性のある、とても育てやすい植物です。

 

ベゴニア・センパフローレンス

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・科名:シュウカイドウ科 ・別名:四季咲きベコニア

・栽培適地:全国

・花期:5月~11月中旬

・花色:赤、桃、白

・草丈:20~40㎝

・植え付け:3月~6月

栽培のポイント

3~6月頃に、出回る苗を購入して、地植え鉢植えとも、堆肥やピートモスを多めに入れて、水はけをよくして植えつけます。元肥には暖効性化成肥料が最適です。月二回ぐらい液肥を施します。センパフローレンスは最もなじみのある種類です。開花期間が長く、春から霜が降りる晩秋まで咲き続けます。さらに暖地であれば、軒下などで冬越しすることもあります。

 

リムナンテス・ダグラシー

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・科名:リムナンテス科 ・別名:ポーチドエッグプランツ

・栽培適地:北海道~九州

・花期:5月~6月

・花色:黄

・草丈:15~20㎝

・タネマキ:9月下旬~10月上旬

栽培のポイント

明るい日陰で水はけの良い場所を選び、よく耕すタネをまきます。移植を嫌うので直まきして間引き栽培とします。春から初夏の生育期に2週間に1回液肥を施します。開花中、花がらを摘みをすると、長く花を楽しめます。こんもりとした草姿になり、春から秋にかけて株を覆うように花を付けます。

こんもりとした草姿になり、春から初夏にかけて株を覆うように花をつけます。花

 

ワスレナグサ

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・科名:ムラサキ科 ・別名:ミオソティス

・栽培適地:全国

・花期:4月下旬~5月

・花色:青、白

・草丈:20~40㎝

・タネマキ:10月上旬~中旬

栽培のポイント

タネまきして、発芽するまで乾かさないように管理をします。本葉が2~3枚になったら、3号の鉢植えします。4月中旬に、暖効性化成肥料を少量すき込んで植えつけます。秋または春に出回るポット苗を入手する際には、根の回りきっていないできるだけ若い苗をえらぶと、庭やコンテナに植えつけたあと、旺盛に生育します。葉がピンとしていない株は、水切れを起こした可能性があるので避けましょう。

 

アケビ

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・科名:アケビ

・原産地:北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国

・開花期:4月~5月

・収穫期:9月上旬~10月上旬

・つるの長さ:10m

栽培のポイント

フェンスなどに伝わせるときは、麻ひもで誘引します。剪定は、邪魔な部分、いらない部分を切るだけでいいです。肥料は特に必要なく、春と秋に株元に腐葉土でマルチングします。茎や枝が土につくと、そこから根が出るのでグランドカバーにも向きます。斜面に植えれば、土留めの役割を果たしてます。垣根などに2品種、2株植えておくと、風情もあり、春は若芽、秋は果実が利用できます。

 

サネカズラ

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・科名:マツブサ科 ・別名:ビナンカズラ

・原産地:関東地方以西の暖地

・開花期:7月~8月

・つるの長さ:2~3m

栽培のポイント

日陰でも育つが、日当たりのほうが生育、実つきはよいです。土質は選びません。耐寒性はありますが、寒地では落葉します。強剪定しても開花するので、つる植物のなかでは管理しやすい植物です。垣根やトレリスに絡ませてスクリーン仕立てに、アーチ仕立てにしてもよいでしょう。実は10~12月頃に、赤くなります。

 

ムベ

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・科名:アケビ科・別名:トキワアケビ

・原産地:関東地方以西、台湾、中国、朝鮮半島

・開花期:5月

・収穫期:10月~11月

・つるの長さ:10m

栽培のポイント

成長が早くすぐに大きくなります。早いうちから、こまめに誘引しましょう。剪定は、春に邪魔な部分、いらない部分を切るだけでいいです。肥料は特に必要なく、春と秋に株元に腐葉土でマルチングします。果実の大小、色、形、葉の大きさ、結実性などいろいろな種類があるので、果実を楽しむなら吟味して植えつけましょう。アケビ同様、多くは自家不結実性です。栽培は容易で、病虫害もありません。

 

ツルニチニチソウ

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・科名:キョウチクトウ科・別名:ツルギキョウ

・原産地:地中海西部

・開花期:4月

・高さ:30㎝ ・枝張り:1m

栽培のポイント

茎が地表を這い、節から根を下ろして広がります。グランドカバーやコンテナ、吊り鉢から垂らすなど、長いつるを生かして多様に利用されています。花は春から初夏にかけて、青や白色の花を咲かせます。花よりむしろ、葉に斑が入る品種がガーデニング素材として人気があります。斑の入り方にもバラエティーがあります。耐寒性、耐陰性、耐乾性に優れ、周年観賞できます。春に、新芽を切らずに去年の茎だけを株元から切ると、きれいな新芽が上がってきます。

 

ヘデラ

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・科名:ウコギ科・別名:アイビー、フユヅタ

・原産地:地中海沿岸、日本、中国

 

・つるの長さ:6~10m以上

栽培のポイント

明るい日陰を好みますが、日当たり、暗い日陰でも生育します。適湿の肥沃土壌に植えつけます。耐寒性はありますが、寒地では痛みます。病虫害はきわめて少ないです。日陰のグランドカバーに最適です。壁面や斜面の緑化にも利用されています。色美しい園芸品種はコンテナの縁取りや、ハンキングバスッケトに使いやすいです。

 

まとめ

日陰で育つ、日陰にも耐える植物はいろいろあります。今回は日陰の場所で育つ一年草とツル植物を紹介しましたが、ごく一部です。日陰で育つ樹木、宿根草多年草、球根植物などたくさんあります。

日陰で育つ植物を植えてみてはどうですか。

 

papibo.hatenablog.com

 

 

papibo.hatenablog.com

 

 

樹木医師がおススメする、日陰でも楽しめる「人気の宿根草」

はじめに

日陰の場所でも育つ植物は意外にもたくさんあります。

日陰だから育ったにいとあきらめていた場所に奇麗な花を咲かす宿根草を植えませんか。

 アカンサス

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・科名:キツネノマゴ科・別名:ハアザミ

・栽培適地:全国

・花期:5月~7月中旬

・花色:紫紅

・草丈:100~150㎝

・植えつけ:9月中旬~10月中旬

栽培のポイント

水はけの良い、場所に元肥有機肥料を施して植えつけます。濃緑色で光沢のある大きな葉を広げて、雄大な花穂を伸ばした姿には、力強い存在感があり、花壇のフォーカルポイントとして人目を引きつけます。生育中に葉が黄ばんだら、化成肥料などを株のまわりに施します。株分けでふやせます。

アガパンサス

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・科名:ユリ科・別名:ムラサキクンシラン

・栽培適地:全国

・花期:4月下旬~8月

・花色:紫、青、白

・草丈:30~150㎝

・植えつけ:3月、10月

栽培のポイント

水はけの良い、場所に植えつけます。大株になると花つきが悪くなるので、植え付け4~5年で、株分けをします。花が終わった花茎は、タネができないうちに根元から切り取り、株の回復を図ります。爽やかな清涼感のある花を多数咲かせ、立ち姿が優雅で美しく、厚みのある革質の葉が茂る様子には力強さも感じられます。

 

アジュガ・レプタンス

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・科名:シソ科・別名:セイヨウキランソウ

・栽培適地:北海道~九州

・花期:5月~6月

・花色:青紫、桃、白

・草丈:20㎝

・植えつけ:3月、9月~10月

栽培のポイント

3月、9月~10月にポット苗が出回ります。これを購入して水はけの良い、土壌に植えつけます。ほふく茎でマット状に広がり、春に青紫色やピンク色の花を多数咲かせます。横に広がる性質上、根が浅いので乾燥に弱いですが、耐寒性が強く初心者でも育てやすい、グランドカバーにできます。株分けでふやせます。

 

アスチルベ

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・科名:ユキノシタ科・別名:アワモリソウ

・栽培適地:北海道~九州

・花期:5月中旬~7月中旬

・花色:赤、紅紫、桃、白

・草丈:20~100㎝

・植えつけ:3月、10月

栽培のポイント

水はけと水もちの良い土壌に、堆肥と有機合肥料をすき込んで植えつけます。花が終わった後と春に暖効性化成肥料を追肥します。初夏の庭を明るく彩り、半日陰のシェードガーデンにも向く花で、梅雨の長雨にも花が痛むことなく元気に咲き続けます。株分けでふやせます。

 

アルストロメリア

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・科名:アルストロメリア科・別名:ユリズイセン

・栽培適地:関東以西

・花期:5月~6月

・花色:赤、桃、橙、黄、紫、白

・草丈:50~120㎝

・植えつけ:9月中旬~10月上旬

栽培のポイント

明るい日陰の水はけの良い、場所に腐葉と土暖効性化成肥料をたっぷりすき込んで、3㎝の深さに植えつけます。暖効性化成肥料を元肥に施せば、追肥はほとんど必要ありません。花束やフラワーアレンジに多く利用されます。花色が豊富で、色鮮やかなものからパステル調やシックな感じのものまで、多彩でエキゾチックな花です。

 

イフェイオン

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科名:ユリ科・別名:ハナニラ

・栽培適地:北海道~九州

・花期:3月中旬~5月上旬

・花色:青、白

・草丈:15~20㎝

・植えつけ:9月下旬~10月上旬

栽培のポイント

 

明る日陰で、水はけの良い場所をよく耕し、暖効性化成肥料を施し、球根の頭部が隠れる程度に浅く植えつけます。元肥を施せば、あとは必要ありません。丈夫な花で、一度植えつければ4~5年はそのままで大丈夫です。春に藤青色からピンク、白の星形の花をよく咲かせる、非常に丈夫で手間いらずな植物です。

 

ガーデンシクラメン

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・科名:サクラソウ科・別名:カガリビバナ

・花期:12月~翌年5月

・花色:紫紅、白、桃

・草丈:15㎝

・植えつけ:秋、春

栽培のポイント

秋から冬に出回るポット苗や鉢植えを購入して植えつけます。暑い日差しを嫌いますので、落葉樹の下や明るい日陰の花壇など、水はけの良い場所に植えつけます。夏の休眠期は、風通をよくし、水やりを控えて乾かしぎみに管理します。比較的耐寒性が強いので、冬の屋外でも楽しむことができます。花色も豊富で、形もいろいろあります。最近は、八重咲きで、高級感のある種類もあります。

 

 

キキョウ

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・科名:キキョウ科・別名:キチコウ、オカトトキ

・栽培適地:全国

・花期:6月~8月

・花色:紫、白、、桃

・草丈:50~100㎝

・植えつけ:10月中旬~下旬

栽培のポイント

明るい日陰の水はけの良い場所に腐葉土と暖効性化成肥料をすき込んで植えつけます。芽が10㎝ほど伸びたときに摘心すると、分枝して花つきがよくなります。開花期間が長く、耐寒性が強い、初心者でも育てやすい植物です。

 

ギボウシ

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・科名:ユリ科・別名:ギボシ、ホスタ

・栽培適地:全国

・花期:5月~9月

・花色:淡紫、白

・草丈:20~150㎝

・植えつけ:3月、10月~11月

栽培のポイント

適度に湿った状態を好みます。乾燥しやすい場所では、水をきらさないように管理します。存在感のある日陰向きの植物として、もっとも適している植物の一つです。初心者でも育てやすい植物です。

 

クリスマスローズ

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・科名:キンポウゲ科・別名:ヘレボルス、レンテンローズ

・栽培適地:北海道~九州

・花期:12月~翌年4月

・花色:紫紅、黒、赤、桃、黄、白、緑

・草丈:15~40㎝

・植えつけ:9月下旬~10月中旬

栽培のポイント

強い日差しを嫌うので、冬に日が当たり、夏には日陰になるような落葉樹下が適地です。植穴に苦土石灰を少量と暖効性化成肥料を施して植えつけます。大株になると勢いがなくなるので、2~3年に一度、掘り返して株分けします。強健で育てやすく、鉢植えにも庭植えにも向き、ほかの多くの草花に先駆けて花を咲かせ、冬枯れの庭を彩ります。半八重咲き(セミダブル)、八重咲き(ダブル)の園芸品種もあります。

 

ジキタリス

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・科名:キンポウゲ科・別名:キツネノテブクロ

・栽培適地:北海道~九州

・花期:6月~7月

・花色:紅紫、赤、桃、紫、黄、白

・草丈:100~150㎝

・植えつけ:9月中旬~下旬

栽培のポイント

風通しのよい場所に有機合肥料を施して深く耕して植えつけます。ベル形の花を穂状につけ、すらっと優雅に花茎を伸ばす姿は、洋風ガーデンでも人気があります。

 

シャガ

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・科名:アヤメ科

・栽培適地:全国

・花期:4月

・花色:淡紫

・草丈:30~70㎝

・植えつけ:5月上旬~中旬

栽培のポイント

花が終わった直後が植え付けの適期です。堆肥や腐葉土をすき込んでやや湿り気のある土壌に植えつけます。腐植質の土壌なら施肥の必要ありません。葉はやや厚く強い光沢があって垂れます。春に茎を斜めに伸ばして、その先に白地に青い斑点が入る花を多数咲かせます。

 

シュウカイドウ

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・科名:シュウカイドウ科・別名:ヨウラクソウ

・栽培適地:全国

・花期:8月下旬~10月

・花色:桃、白

・草丈:40~60㎝

・植えつけ:3月中旬~4月上旬

栽培のポイント

半日陰でやや湿り気のある土壌に堆肥や腐葉土有機合肥料をたっぷりすき込んで植えつけます。初秋に開花したあと、地上部が枯れ、地下に養分が送られて球根が肥大し、地中で冬を乗り越えます。耐寒性は強く、日本の戸外で楽々と冬越しできる数少ないベコニアです。

 シュウメイギク

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・科名:キキンポウゲ科・別名:キブネギク

・栽培適地:全国

・花期:9月下旬~11月

・花色:紅、桃、白

・草丈:50~100㎝

・植えつけ:3月

栽培のポイント

明るい日陰地で、やや湿り気のある土壌に堆肥や腐葉土をたっぷりすき込んで水もちをよくして植えつけます。秋の風情を感じさせる優雅な花で、切り花をはじめ、花壇や鉢植えに広く利用されています。

シラユキゲシ

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・科名:ケシ科

・栽培適地:関東地方以西の暖地

・花期:4月

・花色:白

・草丈:30㎝

・植えつけ:5月~6月中旬、9月中旬~10月中旬

栽培のポイント

半日陰の湿った場所、庭植えなら落葉樹下に堆肥や腐葉土をすき込んで植えつけます。基本的にその後の肥料は必要ありません。あまり日当たりのよくない場所にも花を咲かせてくれます。

 

シラン

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・科名:ラン科・別名:ベニラン

・栽培適地:全国

・花期:4月~5月

・花色:紫紅、白

・草丈:30~70㎝

・植えつけ:10月中旬~11月中旬

栽培のポイント

明るい日陰から日当たりの良い適湿地に、有機質肥料を施して植えつけます。きわめて強健なので、2~3年は植えかえず花を楽しむことができます。鉢植えでも楽しめる、丈夫で育てやすいランの入門品です。この花ほど人に愛され親しまれているランはありません。

 

 

スイセン

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・科名:ヒガンバナ科・別名:セッチュウカ

・栽培適地:北海道~九州

・花期:1月~4月

・花色:桃、橙、黄、緑、複色、白

・草丈:10~45㎝

・植えつけ:9月~10月中旬

栽培のポイント

堆肥と暖効性化成肥料を施して、球根の高さの2~3倍の深さに植えつけます。元肥料を施したら、開花まで肥料はいりません。開花後2週間おきに2回液肥を施して、球根を太らせます。2~3年は植えたままにできます。植え替えは、葉が黄変しはじめる6月に行い、秋まで冷暗所に貯蔵しておきます。代表的な種類に、ラッパズイセン、八重咲きスイセン、房咲きスイセン、口紅スイセン、などがあります。早いものでは11月中・下旬から、ラッパズイセンなどは3月から4月に開花します。いずれも秋から初夏にかけて生育し、夏には枯れて休眠します。

 

 

スズラン

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・科名:ユリ科・別名:キミカゲソウ

・栽培適地:全国

・花期:5月~6月上旬

・花色:桃、白

・草丈:15~20㎝

・植えつけ:3月

栽培のポイント

強い日差しを嫌います。冬に日が当たり、夏には日陰になるような落葉樹下が適地です。3月に苗を購入して、水はけの良い場所に、堆肥や腐葉土すき込んで植えつけます。真夏を除いて、秋まで月1回、化成肥料を施します。

 

 

スノードロップ

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・科名:ヒガンバナ科・別名:ユキノハナ、マツユキソウ

・栽培適地:北海道~九州

・花期:2月~3月

・花色:白

・草丈:10~20㎝

・植えつけ:10月上旬~中部

栽培のポイント

強い日差しを嫌います。冬に日が当たり、夏には日陰になるような落葉樹下が適地です。堆肥や腐葉土を与え、有機質肥料を元肥に施して、2~4㎝の深さに植えつけます。1度植え付けたら、毎年堀り上げる必要はありません。3年に1度、葉が黄変しはじめる6月に堀り上げ、日陰で乾かして秋まで冷暗所に貯蔵しておきます。

 

スノーフレーク

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・科名:ヒガンバナ科・別名:スズランスイセン

・栽培適地:北海道~九州

・花期:3月~4月

・花色:白

・草丈:20~30㎝

・植えつけ:10月上旬~中部

栽培のポイント

明るい日陰なら土壌を選びません。元肥に暖効性化成肥料を施し、深さ10㎝で植えつけます。花壇植えなら3~4年は掘り上げなくて大丈夫です。据え置いた株には、春に化成肥料を施します。込み入ったら掘り上げて日陰で乾かし、分球して、秋まで乾燥貯蔵します。5月下旬には地上部が枯れて休眠に入ります。庭植えであれば、群植すると美しいです。

 

スミレ

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・科名:スミレ科・別名:スモウトリバナ

・栽培適地:全国

・花期:2月下旬~4月

・花色:白、桃、淡紅、黄、紫、青紫、複色

・草丈:5~20㎝

・植えつけ:5月~6月上旬、9月下旬~10月中旬

栽培のポイント

春や秋に鉢花を購入して植えます。花壇の場合は水はけよく植えつけます。鉢で栽培する場合は1~2年に一回、植えつけ時期に赤玉土4、軽石砂4、腐葉土2の割合で植え替えます。肥料は、花後に1000倍ぐらいの液肥を週に1度、4~5回施します。耐寒性が強く、盆栽でも楽しめる。初心者でも育てやすい植物です。

 

チオノドクサ

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・科名:ユリ科・別名:ユキゲユリ

・栽培適地:北海道~九州

・花期:3月

・花色:白、桃、青紫、青

・草丈:10~15㎝

・植えつけ:9月上旬~10月

栽培のポイント

明るい日陰で、水はけ良い場所を耕して、元肥を少量施して、7㎝ぐらいの深さに植えつけます。一度植え付けたら、2~3年は植えっぱなしで楽しめます。植え替えは、6月に堀り上げ、日陰で乾かして秋まで冷暗所に貯蔵しておきます。寒中から咲き始める早春の花で、いち早く春の訪れを告げるように花壇を明るく彩ります。キラキラと輝くような美しさがあり、群生させると見事です。

 

ツボサンゴ

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・科名:ユキノシタ科・別名:サンゴバナ

・栽培適地:北海道~九州

・花期:5月~6月

・花色:白、桃、赤

・草丈:30~60㎝

・植えつけ:9月~10月

栽培のポイント

寒さに強いものの夏の高温による蒸れに弱く、夏の西日に当たると葉焼けをおこしてしまうので、明るい日陰の水はけの良い場所に、元肥として暖効性化成肥料を施し、植えつけます。植えっぱなしの株には3月と秋に株元に置き肥します。葉色のバラエティーが豊富で、葉が重なるように密に茂り、コンパクトな草姿なので、カラーリーフプランツとして寄せ植えなどに使いやすい人気の植物です。ほとんど手間がかからず日陰でもよく育ちます

 

ヒマラヤユキノシタ

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・科名:ユキノシタ科・別名:ベルゲニア

・栽培適地:全国

・花期:2月~4月中旬

・花色:白、桃、紅

・草丈:20~30㎝

・植えつけ:9月~10月

栽培のポイント

日陰でも丈夫に育ちますが、真夏に明るい日陰が理想的です。水はけが悪いと根腐れをしやすいので、水はけ良い場所に腐葉土をすき込んで植えつけます。早春のまだ寒さの残る時期に、やさしいピンクの花を咲かせ、花壇を明るく彩ります。

 

ヘメロカリス

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・科名:ユリ科・別名:デイリリー

・栽培適地:全国

・花期:6月~8月

・花色:白、桃、紅紫、赤、橙、黄、複色

・草丈:30~130㎝

・植えつけ:9月~10月

栽培のポイント

秋に苗を購入して植えつけます。日当たりと水はけの良い場所を好みますが、明るい日陰でも育ちます。植穴に堆肥と有機合肥料を施して、植えつけます。初夏から夏にかけて次々と花を咲かせます。暑さ寒さに強いうえ、土壌もあまり選ばず、植えっぱなしでもよく育つ昔から親しまれている植物です。

 

ホトトギス

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・科名:ユリ科

・栽培適地:全国

・花期:9月~10月

・花色:白、桃、紅紫、黄

・草丈:10~100㎝

・植えつけ:3月

栽培のポイント

夏の強い西日を避けて、明るい日陰の適度な保水力をもつ土壌を好みます。植穴に堆肥と腐葉土をすき込んで植えつけます。春と花後に有機質の固形肥料を置き肥し、春と初夏に液肥も併用します。

 

ヤブラン

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・科名:ユリ科

・栽培適地:全国

・花期:8月~9月

・花色:白、紫紅

・草丈:30㎝

・植えつけ:3月

栽培のポイント

耐寒性と耐暑性が強く、日向から日陰まで幅広い環境に適応し、病虫害の被害もほとんど見られません。植穴に堆肥と腐葉土をすき込んで植えつけます。ほぼ一年中同じ草姿を保ち、性質が強く、丈夫で手間のかからない植物です。

 

ユリ

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・科名:ユリ科

・栽培適地:全国

・花期:5月中旬~8月中旬

・花色:赤、白、桃、橙、黄、複色

・草丈:50~120㎝

・植えつけ:10月~12月

栽培のポイント

西日の当たらない明るい日陰で、腐植質に富むところに堆肥と有機質配合肥料をすき込んで、球根の高さ3~4倍の深さに植えつけます。3年に1回、10月に掘り上げて、すぐに別の場所に植えつけます。性質は強健で、初心者でも育てやすい植物です。

 

リコリス

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・科名:ヒガンバナ科

・栽培適地:全国

・花期:8月中旬~9月

・花色:赤、白、桃、橙、黄、青

・草丈:30~60㎝

・植えつけ:7月~9月

栽培のポイント

西日が当たらない明るい日陰の場所に、たっぷりな堆肥と暖効性化成肥料を施して植えつけます。数球まとめて植えると見栄えがします。3~4年に1回、7月に掘り上げて分球し、植えかえます。

 

ワイルドストロベリー

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・科名:バラ科・別名:エゾヘビイチゴ

・栽培適地:全国

・花期:4月下旬~6月、9月下旬~10月

・花色:白

・草丈:20~30㎝

・植えつけ:3月下旬~4月上旬

栽培のポイント

春に出回る苗を購入して植えつけます。日当たりを好みますが、明るい日陰でもよく育ちます。水はけ良い肥沃な場所に、堆肥、元肥苦土石灰を施して植えつけます。小さくかわいい草姿が特徴で、花壇やコンテナ栽培をはじめ、グランドカバープランツとしても使われます。

 

まとめ

日陰で育つ、日陰にも耐える植物はいろいろあります。今回は日陰の場所で育つ宿根草を紹介しましたが、ごく一部です。日陰で育つ樹木、つる性植物、多年草、球根植物などたくさんあります。

日陰で育つ植物を植えてみてはどうですか。

 

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樹木医師のシロアリは益虫Or害虫

はじめに

現在、地球上の生物種の種数は、数百万から、3,000万種以上と見積られていますが、そのうち名前がつけられている種は、せいぜい170万種にすぎませんそのうち昆虫は約50~60%を占めています。多くの昆虫は森林にいて、植物を餌にしています。

植食性昆虫は葉肉組織を食べる食葉性昆虫。口吻で植物液体を吸う吸汁性昆虫。

虫こぶを形成してその内部を摂食、吸汁するゴール昆虫。種子の内部を食べる昆虫、蜜を吸うかたわら花粉を運ぶ役割を担う昆虫など、植物のおよそすべての部位に多様な昆虫が存在します。やわらかい葉や実を食害するのは分かりますが、シロアリは何故硬い樹木の幹を食べられるのでしょう。

 

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【シロアリの特徴・社会】

シロアリは(ゴキブリ目)に属する不完全変態たいの昆虫です。幼虫は成虫とほぼ同じ姿です。一つの巣には、王と女王は1匹ずつ存在し、働きアリ(職アリ)、兵アリなどの階級それぞれに雌雄が含まれる、社会性昆虫です。

体の大きさや巨大な群れを作る社会性昆虫であることなど、アリとの共通点が多いですが、アリとシロアリは全く異なった昆虫です。アリは蜂に近く。シロアリはゴキブリに近い昆虫です。また、アリは女王アリを中心とした女性社会です。

シロアリは王と女王を中心に、2~3%の兵アリ、残りの働きアリ(職アリ)で構成され、生まれた子供は親と同じ姿で、ある程度成長すれば働きアリ(職アリ)として、王、女王を助け、巣を作るなど作業を行います。働きアリ(職アリ)は雄雌両性があり、それらは成長してゆくにつれ、1部のものが兵アリ、ニンフ(結婚飛行に出る雄と雌のつがいでやがて羽アリになる個体)、有翅虫(羽アリ)、副王、副女王(複数おり王、女王がコロニー内にいる限り生殖は行わない)に分化します。。

コロニーがある程度大きくなるとニンフという階級のアリが誕生します。やがて羽アリとなって一斉に飛び立ちます。飛び立った羽アリは着地すると羽根がとれ、雄と雌が新たにカップルとなり新しいコロニーを作ります。

雄雌は王、女王となり、交尾、産卵を繰り返します。

 

 【シロアリの種類・食害】

日本には22種類のシロアリが生息しており、そのうち住宅に被害を及ぼすのは5種類ほどで、被害の8~9割を占めるのは、日本全土に分布する、『ヤマトシロアリ』『イエシロアリ』の下等シロアリです。この2種はいずれもミゾガシラシロアリ科に分類されます。

シロアリは朽木や木材を食害しますが、食物を求めて巣からアリ道を掘る過程でプラスチックやゴム類も食害します。シロアリは、気温の上昇と共に活発になります。

 

『ヤマトシロアリ』

この種は、枯れ木の中に巣穴を作って生活をしています。巣穴は網目状なった孔の連続からなり、ヤマトシロアリはその周辺を食べながら巣を広げます。場合によっては表面に木くずを積み重ねたトンネルを造ってその中を移動する。

ヤマトシロアリはお風呂場、洗面所、台所の床下などの水回りなどの湿った木材を食害します。日本の住宅を食害するシロアリの8~9割をヤマトシロアリが占めます。広い面積を食害することは少ないですが、少しずつ食害が進みます。4月~5月に新天地を求めて飛び立ちます。

 

『イエシロアリ』
この種は、地下に穴を掘り、木くずや土で固められた大きな巣を作ります。この巣を中心にしてトンネルを掘り、あちらこちらを食うので木造家屋などは大きな被害が出ます。食欲旺盛です。6月~7月に新天地を求めて飛び立ちます。

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シロアリの塚

【シロアリの巣】

シロアリはすべて巣穴をつくり、その中に王と女王がいて、働きアリが餌を運びます。餌となる材の中に巣を作るもの、地表に作るものが多いですが、熱帯や乾燥した草原のものは、地表に盛り上がったアリ塚を作るものが多いです。一つのアリ塚には数百万匹棲んでいます。アリ塚は土や自身の排泄物などでできています。

 

熱帯域では『アリクイ』が、前足の強い爪をつかい、アリ塚に傷を付けて、長い吻と長い舌を傷つけた穴に舌を突っ込んでシロアリを食べます。チンパンジーはアリ塚に唾液で湿らせた小枝を差し込みシロアリを釣り上げ食べます。日本でもシロアリを捕食する『オオハリアリ』がいます。

 

【シロアリの予防】

家の近くに近寄らさないためにも、腐敗のした木材はシロアリの好物です、家回りに廃材を置かない、家回りの木材製品、小屋などに防腐処理を行うなど予防を心がけましょう。家の中はお風呂場、洗面所、台所の床下などの水回りなどの湿った木材や屋根裏、床下、基礎などにシロアリの専用薬剤処理を行いましょう。

自分で不可能な場合は専門業者に依頼しましょう。新しい家でも被害の発見されます。コンクリートの構造物も被害が確認されています。目に見えない場所に潜むシロアリは被害が出る前の予防が一番です。

 

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【シロアリの利用】

樹木を支える構造物として木部の大部分を占める「セルロース」(地球上で最も多く存在する炭水化物)「リグニン」などの難分解性の高分子化合物は、樹木の、昆虫に対する一種の防御物質ともいえます。「セルロース」自体は窒素を含まず、栄養価は低い、このため、これらを利用できる昆虫は特殊化したものに限られます。シロアリは、特殊化した消化管内に共生微生物を住まわせ、消化酵素を分泌させることで、「セルロース」を酢酸まで分解し、これをシロアリは栄養源としています。

 

担子菌類と共存するキノコシロアリ類は、野外植物の朽木を採集してくると、巣の中に食べ、その糞を積み上げる。共生菌が糞の中で成長し、糞に含まれる成分を分解する。シロアリは分解された糞をまた食べる。糞をまた積み上げる。これを繰り返し、すべてが吸収できるまで繰り返します。植物の朽木は二酸化炭素と水になるまで分解されます。

シロアリは食物連鎖の重要な役割を果たして 朽木を食べ分解し、生物が生活をするための必要な塩類を作っています。土壌形成という大事な役割を果たしています。

 

シロアリの消化器官内の共生菌による「セルロース」分解プロセスが「バイオマスエタノール」の製造に役立つことが期待され、琉球大学理化学研究所等で研究が進められています。

 

まとめ

植物は植生昆虫によって一方的に食べられるだけではなさそうですね。

植物にとって一番の害虫は人間何でしょうか。つくづく考えさせられます。

 

樹木医師の益虫VS害虫

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はじめに

 

「クモ」や「ヤモリ」は畑の野菜つく害虫や人家内外にいる「ゴキブリ」「ダニ」「ハエ」などを捕食してくれる。「トンボ」や「ゲジ」は「カ」を捕食してくれる。

「ゴキブリ」や「カ」を食べてくれる「クモ」や「トンボ」。私はこれらを捕食する昆虫を「益虫」と考えますが、多くの人からしたら、クモの巣を張る行動、外見が気持ち悪いなどと「害虫」扱いするでしょう。

 「益虫」「害虫」のカテゴリーはあくまで個々の人間と生物の相互作用で決まる利害関係を表すもので、絶対なものではありません。

虫が植物を食べ、その虫を天敵が食べる。このように、食う、食われる関係をたどっていくと、ある一定の場所の生物間に、1つの鎖状の関係を見いだすことができます。これを1繋がりの鎖として取りだしたとき、「食物連鎖」といいます。この様な関係を結ぶためには、関係する生物が同じ場所に所属しているはずで、食物連鎖は生物群衆の中の構造の1つだと言えます。

作物を栽培する上で、ときには農薬が必要な時もありますが、農薬を使用すれば、益虫、害虫ともに駆除してしまいます。

 

【減農薬】

日本では野菜などの多くを輸入しています。食糧自給率が低いにもかかわらず、面積当たりの農薬使用率は世界でも上位です。

農業の効率化、農作物の安定供給、長期保存を目的とした、近代化した農業ではいまだ多くの農薬が使用されています。法律等で使用できる物質や量は制限がされていますが、人体、特に赤ちゃんや胎児に少なからず影響をもたらすでしょう。

 

殺虫剤の歴史は古く、紀元前から海葱を利用したネズミ駆除剤や硫黄を使用した駆除剤などが使用されていました。17世紀になるとタバコ粉、19世紀初頭には防虫菊などを利用した殺虫剤などが用いられるようになりましたが、天然物や無機化合物が中心です。

20世紀前半までは農薬の中心は天然物や無機物であったが、第二次世界大戦後になると本格的に化学合成農薬が利用されるようなりました。

1962に年レイチェル・カーソンが「沈黙の春」を発表し環境運動が世界的な関心を集めてから、農薬の過剰な使用に批判が起こるようになり、世界的に農薬と化学肥料の危険性が少しずつ見直されるようになりました。現在は健康ブームもあり、消費者の自然嗜好、環境配慮、有機野菜などの消費が増加しました。生産者側である農家からも費用面や化学農薬の副作用、健康被害への心配から、「天敵」「細菌」「ウイルス」「線虫」

糸状菌」等の生物農薬の使用も進められています。

 

 

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『身近にいる益虫』

・カマキリは「ヨトウムシ」「モンシロチョウの幼虫」を食べる。

・カエルは「ハスモンヨトウ」「イモムシ」を食べる。

・クモは「コナガ」などさまざまな昆虫を食べる。

ナナホシテントウムシは「アブラムシ」などを食べる。

・ゴミムシの幼虫は「コナガ」などを食べる。

アシナガバチは「モンシロチョウの幼虫」を食べる。

・ヒメハナカメムシは「アザミウマ」を食べる。      

 

生物農薬

農薬としての目的で利用される生きた生物を用います。生物としては、昆虫、線虫、細菌が中心です。農作物についた、害虫に天敵を利用する「天敵農薬」。微生物する場合を「微生物農薬」といいます。これらを「生物的防除」とも呼ばれます。

農薬の中には生物由来の物質(抗生物質、毒素)もあり、これらも含めて生物農薬といいます。工場で増殖され、販売されています。使えるのは温室栽培だけです。

 

『チリカブリダニ』

カブリダニの1種である。イチゴの害虫である「ハダニ」を食べる。農業分野で生物農薬として温室栽培で使用される。「チリトップ」「スパイデックス」などの商品がある。ハダニ類(卵~成虫)を餌とする。農作物を加害するハダニを防除し、農作物に影響を及ぼすことなく、ハダニを防除します。約30日間生存。

 

『オンシツツヤコバチ

ツヤコバチ科。トマトにつく害虫である「オンシツコナジラミ」に寄生する。農業分野で生物農薬として温室栽培で使用される。「ツヤトップ」「エンストリップ」などの商品があります。「オンシツツヤコバチ」の幼虫や蛹の体内に寄生し、寄生生活を送る。寄生された「オンシツツヤコバチ」の幼虫は約10日で黒変する(マミー)。寄生するほかコナジラミの幼虫の体液を吸汁し死亡させる。

 

「ヤマトクサカゲロウ

アミメカゲロウ目 クサカゲロウ科 イチゴやナスにつく害虫である、アブラムシ類、ハダニ、コナジラミ等の微小昆虫を幅広く捕食する天敵製剤です。農業分野で生物農薬として温室栽培で使用される。「カゲタロウ」などの商品があります。

 

まとめ

同じ農薬を繰り返し使っていると農薬が効かないことがあります。抵抗性、耐性と呼びます。耐性がついた害虫は生き残り、益虫だけが死んでしまうこともあります。農薬が効かない害虫を出さないためにも農薬の使用を減らす必要があります。

 

樹木医師の松くい虫の予防と対策

 

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マツノマダラカマキリ



はじめに

 

全国各地でアカマツクロマツなどをの、「マツ枯れ」「マツクイ虫」の原因である「マツノザイセンチュウ」は、このカミキリムシの媒介によることがわかりました。

以来マツ類の最重要害虫となりました。

 

【初夏】

😁カミキリムシの成虫は5月から7月頃にかけて、マツの枝をかじって食べます(後食と

 いう)。ときに、カミキリムシの体内に潜入していた線虫(マツノザイセンチュウ)が

 マツ傷口から樹体内に侵入します。

 

 

 😁マツノザイセンチュウは、その後樹皮の内部にある樹皮脂道を通って速やかに上下

 に分散し、樹皮脂道周辺の細胞に口針を刺しこんで吸汁しながら、徐々に繁殖しま

 て、木を衰弱させます。

 

😁また、マツノマダカマキリの産卵は6月~10月です。樹皮につけた傷口に排卵管を差

 し込んで卵を産み付けます。1ッ所1粒ずつやく100個産卵します。1週間程でふ化し

 ふ化幼虫は、内樹皮から材内に侵入し、不規則な孔道を作りながら食害を続けて成長

 します。

 

🙍マツノザイセンチュウとマツノマダカマキリの幼虫とでマツを食害するのですね。

 

😁葉で生産された養分を根から木全体へと運んでいる内樹皮や根から吸収された水分を

 木全体えと輸送している辺材部分を食害されて、やがて養分、水を送れなくなり、枯

 れてしまいます。

 

【夏から初秋】

😁8月頃から10月初頃に松の葉の色、つやが悪くなり枯れます。その間、葉の色が悪くなり始めて約1週間程です。気が付いたときはすでに手遅れです。

 

 

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【冬から春】

😁産み付けられた、マツノマダカマキリの幼虫は幼虫のまま越冬します。春から初夏に

 かけて蛹になり羽化して成虫になります。冬を越した新たな線虫(マツノザイセンチ

 ュウ)が、カミキリムシの体内に潜入します。マツノマダカマキリは5月から7月に樹

 皮に約6㎜の円形の穴をあけ一緒に外に飛び出します。

 

🙍マツノザイセンチュウは自らマツからマツに移動出来ないのでマツノマダカマキリの

 体内に侵入するのですね。

 

😁成虫のカミキリムシは5月から7月にかけて新たのマツへ飛び、脱出した成虫は、3年

 生位までの若枝の樹皮をかじって栄養を摂取(後食)します。

 

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【防除法】

😁健康なマツは、マツノマダカマキリが産卵する時、樹皮にかみ傷をつけても樹が健康

 であえば、樹脂(マツヤニ)が盛んに分泌されるので産卵ができません。松を健康に育

 てることが大事です。

 

😁そのためには、寒肥を毎年やるように心がけ、強い剪定や葉むしりをさけ、排水にも

 注意しましょう。

 

😁スミパイン乳剤の50~100倍液を、成虫の発生初期の6月上旬頃と発生中期の6月中旬

 ~下旬の2回、500㏄/1㎡を樹幹に散布します。

 

😁また、ダダイシストン粒剤またはエチカンTD粒剤の土壌施用も有効ですが、樹幹の

 直径15㎝以下が限度とされています。

 

【枯損木の処分】

😁マツノザイセンチュウによる被害の早期発見は、判りにくいですが、葉が黄変した時

 は手遅れです。被害木は早期に伐倒、搬出して焼却します。

 

😁伐倒木の搬出が困難な場合は、T-7.5バイサン乳剤やバークサイドオイル(MEP油剤)

 などの利用して、材の表面にたっぷりと散布します。これらの薬剤は羽化脱出する成

 虫に対して防除効果が高いものです。

 

まとめ

近年、ナラ類やシイ、カシ類の木が枯れる「ナラ枯れ」の被害が広がっています。

これは、「カシノナガキクイムシ」という昆虫が「ナラ菌」という病原菌を木に運びこむことによって引きおこる樹木の伝染病です。

昔から「テッポウムシ」と呼ばれる事もあるカミキリムシ、多くの樹種に被害がでます。幹に穴をあけて中に卵を産み付ける際、木くずがでます。大切な庭木は木の足元の除草をして、6月~9月頃に木くずが落ちていないか気を付けましょう。

「樹木別でわかる 病害虫全科」を引用文献とさせてもらいました。

 

 

樹木医師の庭木の消毒散布の仕方

 

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はじめに

薬剤は種類も多く、どの薬剤を選んでいいか迷います。薬剤によって、効き目も違いますし、毒性が強い薬剤もあります。

 

【薬剤の種類】

😁一般家庭では毛虫など発生した時に使う「殺虫剤」スミチオン乳剤・マラソン乳剤・

 ディプテレックス乳剤を使用すればよいでしょう。

😁樹木は毛虫だけではなく病気にもなります。うどんこ病などです。その時に使う「殺

 菌剤」トップジンM・ダイセン・ダコニールなどを使用すればよいでしょう。
 

植木屋の知恵袋

 ディプテレックス乳剤は匂いがあまり強くなく、薬剤を希釈すれば色が透明に近く散布して樹木以外に付着しても目立ちにくいです。

 

  

 

【害虫・病気の発生時期】

😁害虫や病気の発生時期は、3月~4月に始まって9月~10月まで続きます。

😁予防のために年3~4回行うのが理想的です。

😁害虫駆除は一回散布したら、2~3日後にもう一度散布すると効果的です。

😁うどんこ病などの発生は、気温の上がる5月頃から10月頃まで続きます。一回散布し

 たら、薬剤を変えて1週間ごとに2~3回散布します。同一の薬剤の連用はさけます。

 

植木屋の知恵袋

「ツノロカイガラムシ

極めて雑食性の強いカイガラムシネズミモチとウバメガシを除くほとんどの庭木に付きます。

発生時期:年1回の発生です。6月~7月

防除法:被害木の少ない場合は、角ベラ様のものでそぎ落とします。多発の場合は幼虫発生期の6~7月頃に、スミチオン乳剤などを1000~1500倍液を2~3回散布します。

薬剤を変えて1週間ごとに2~3回散布します。同一の薬剤の連用はさけます。

サルスベリうどんこ病

発生期:5月中旬~下旬から発生し、6月~7月の梅雨の時期の発生が激しい。9月~10月に再び伝染します。

防除法:通風や日照の不良樹で多発するので、剪定も必要です。

トップジンMの1000~2000倍液などをを散布します。薬剤を変えて1週間ごとに2~3回散布します。同一の薬剤の連用はさけます。

 

 

【薬剤散布の仕方】

😁風の無い日を選び、気温が高くない時間に散布しましょう。気温や日差しが強いと薬

 害をおこすおそれがあります。朝か夕方が良いでしょう。

😁薬剤は噴霧器を枝先から30~40㎝離した位置からかけますが、葉先からしたたり落

 ちるほど大量にかける必要はありません。必ず葉の裏にもかけることです。

😁多くの病菌が葉の裏の気孔から侵入します。ハダニや毛虫などの害虫は直射日光が当

 たらない葉裏で活動します。

😁マスク、ゴム手袋、長袖、長ズボン、帽子、ゴーグルなどで皮膚をしっかりとガード

 します。

😁隣家の人に薬剤を散布する前に知らせて、窓を閉めてもらう、洗濯物を取り込んで

 もらいましょう。

😁道を歩く歩行者、自転車なども気をつけましょう。

😁微風が吹いている場合は、必ず風上から散布します。

😁作った薬剤は保存できません。余った薬剤は穴を掘り埋めましょう。作る前にしっか

 りと計量しましょう。

😁薬剤を散布した後に雨が降ったら効果を失うのではないかと思はれがちですが、雨の

 前に、葉に付着した薬剤が乾いていれば大丈夫です。

😁それよりも、散布後、急に強い日差しに当たるほうが、薬害の心配がでます。

 

 

 【消毒液の作り方】

1000倍液1リトルの作り方

😁液体の農薬を希釈する場合は、 水1ℓは1000㎖です。1000㎖を1000倍で割ると1㎖。水1ℓに農薬1㎖入れる(1㎖=1㏄)です。

私は500㎖の農薬を使用しています。ボトルのキャプには8㎖と書いてありますので8ℓの水に農薬キャプ1ぱい入れます。(キャプに7㎖記載の場合有)

家庭でよく少量の消毒される方はスポイトが有れば便利です。

 

まとめ

どのような、殺虫剤や殺菌剤は人間にとって無害なものはありません。十分に注意して取り扱ってください。

樹木医師がおススメする、日陰でも楽しめる「人気の花木」低木

はじめに

日陰の場所でも育つ植物は意外にもたくさんあります。

日陰だから育ったにいとあきらめていた場所に奇麗な花を咲かす樹木を植えませんか。

アジサイ

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科名:ユキノシタ科の落葉低木

栽培適地:全国

花期:6月

花色:紅、桃、紫、青、白、複色

樹高:約1~2m

栽培のポイント

半日陰を選び、堆肥を十分にすき込んで、保湿性を良くして植え付きます。

剪定は花が咲き終わった直後に行います。

アジサイは酸性土だと花色が青色に、アルカリ性だと赤色に変わる傾向があるので、青花品種にはピートモスを、赤い品種には石灰などを施すと花色が鮮明になります。

 

アセビ

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科名:ツツジ科の常緑広葉低木 別名:アシビ、アシミ、アセミ

栽培適地:東北南部以南

花期:3月中旬~4月

花色:紅、桃、白

樹高:約1~3m

栽培のポイント

水はけがよく、湿り気のある土を好み、落葉高木下の明るい日陰で良く育つ。

剪定は樹冠から突き出た枝の切り戻しと、込み入った枝の間引き剪定程度でよいでしょう。ローメンテナンスな樹木です。

 

アベリア

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科名:スイカズラ科の半落葉広葉低木 別名:ハクツバネウツギ

栽培適地:東北地方以南

花期:7月~10月

花色:桃、白

樹高:1~2m

栽培のポイント

土壌はあまり選びません。半日陰にも強いので、落葉高木下の明るい日陰で良く育つ。

性質が丈夫で強剪定にも耐えます。強剪定の適期は花後から翌年の3月。乱れた樹形を整えましょう。

 

オオデマリ

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科名:スイカズラ科の落葉広葉低木 別名:テマリバナ、スノーボール

栽培適地:全国

花期:4月下旬~5月上旬

花色:白

樹高:約2~3m

栽培のポイント

半日陰でもよく育ちます。腐植質な土壌を好みますので、植穴に堆肥を十分にすき込みます。

剪定は古い枝は花付きが悪くなります。4~5年で新しい枝に更新します。ローメンテナンスな樹木です。

 

カルミア

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科名:ツツジ科の常緑広葉低木 別名:アメリシャクナゲ

栽培適地:東北地方中部以南

花期:5月

花色:赤、桃、白

樹高:約1~2m

栽培のポイント

半日陰の場所を選び、植穴には堆肥をすき込んで植えつけます。水はけと保水性を高めます。環境が悪いと上手く育ちません。

剪定は必要ありません。

 

クチナシ

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科名:アカネ科の常緑広葉低木 別名:ガーデニア

栽培適地:東北地方南部以南

花期:6月~7月

花色:白

樹高:約1~3m

栽培のポイント

半日陰の場所を選び、腐植質の土壌を好みます。植穴には堆肥を十分にすき込んで植えつけます。

オオヤエクチナシハは自然に樹形が整うので、剪定はあまり必要ありません。一重咲きのクチナシも剪定の必要はあまりありません。ローメンテナンスな樹木です。

 

シャクナゲ

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科名:ツツジ科の常緑広葉低木 

栽培適地:全国

花期:5月

花色:赤、紅紫、桃、橙、黄、白

樹高:約1~4m

栽培のポイント

根元が乾かない明るい日陰を好みます。酸性土壌を好むので、土壌に鹿沼土やピ-トモスを混ぜる。

剪定は必要ありませんが、翌年の花付きを考えて、蕾がたくさんの付いたときは、秋に蕾を間引きます。株の負担を減らしましょう。

 

ジンチョウゲ

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科名:ジンチョウゲ科の常緑広葉低木 別名:チョウジグサ

栽培適地:東北地方南部以南

花期:3月~4月上旬

花色:紅紫、白

樹高:約1~1.5m

栽培のポイント

水はけの良い明るい日陰の場所を選び、植穴には堆肥をすき込んで植えつけます。

剪定と移植を嫌います。株が大きくなって切る場合は花が咲き終わってすぐに行います。また差し木で容易に増やせます。

 

スイカズラ

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科名:スイカズラ科の半常緑性つる性木本

栽培適地:全国

花期:5月~6月

花色:紅、白

つるの長さ:10m

栽培のポイント

植穴には堆肥と元肥料をすき込んで植えつけます。

庭のフェンス絡ませたり、アーチ仕立てにして楽しみます。つるが伸びると所々結句してやります。

 

ツルニチニチソウ

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科名:キョウチクトウ科の常緑つる性木本

栽培適地:関東地方以西

花期:4月下旬~7月上旬

花色:紫

つるの長さ:2~3m

栽培のポイント

腐植質の適湿地の土壌を好みます。水はけの良い、日向から明るい日陰の場所を選び、植穴には堆肥をすき込んで植えつけます。

つるが這うように広がります。グランドカバーに用いても良いでしょう。

 

テイカカズラ

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科名:キョウチクトウ科の常緑つる性木本 別名:マサキノカズラ

栽培適地:本州以南

花期:5月~6月

花色:白

つるの長さ:10m

栽培のポイント

明るい日陰の場所を選び、植穴には堆肥を十分にすき込んで植えつけます。西日を嫌います。

庭のフェンス絡ませたり、アーチ仕立てにして楽しみます。剪定の必要ありません。

 

トサミズキ

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科名:マンサク科の落葉広葉低木

栽培適地:東北地方以南

花期:3月~4月上旬

花色:黄

樹高:約2~4m

栽培のポイント

明るい日陰の場所でも良く育ちます。湿り気のある腐植地を好みます。植穴には堆肥を十分にすき込んで植えつけます。

剪定はほとんど必要はありません。不要の枝があれば花が咲き終えた後切ります。

ローメンテナンスな樹木です。

 

ハギ

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科名:マメ科の落葉広葉低木

栽培適地:全国

花期:7月~9月

花色:紅紫、桃、白

樹高:約2~2.5m

栽培のポイント

腐植質な肥沃な土壌を好みます。日向から明るい日陰の場所を選び、植穴には堆肥を十分にすき込んで植えつけます。

株をコンパクトにする場合は花後地上部で刈り取ります。来春には新芽がでます。

 

ヒイラギナンテン

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科名:メギ科の常緑広葉低木 別名:トウナンテン

栽培適地:関東地方以西

花期:3月中旬~4月

花色:黄

樹高:約1~1.5m

栽培のポイント

湿り気のある土壌を好みます。明るい日陰の場所を選び、植穴には堆肥をすき込んで植えつけます。

剪定はあまり必要ありませんが、のびた枝を芽のある場所で切り詰める程度です。

ローメンテナンスな樹木です。

 

ヒュガミズキ

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科名:マンサク科の落葉広葉低木

栽培適地:東北地方以南

花期:3月~4月中旬

花色:黄

樹高:約1~2m

栽培のポイント

水はけの良い、明るい日陰の場所を選び、植穴には堆肥や腐葉土をすき込んで植えつけます。

剪定はあまり必要ありませんが、花後、不要な枝やのびた枝を切り詰める程度です。

ローメンテナンスな樹木です。

 

ビョウヤナギ

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科名:オトギリソウ科の半常緑低木

栽培適地:東北地方南部以南

花期:6月~7月

花色:黄

樹高:約1m

明るい日陰の場所でもよく育ちます。植穴には堆肥をすき込んで植えつけます。

性質は強健で良く伸びます。剪定は、花が咲き終えたら伸びすぎた枝を根元から切り取り間引き剪定をおこないます。

 

ヤマブキ

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科名:バラ科の落葉広葉低木

栽培適地:全国

花期:4月~5月

花色:黄、白

樹高:約1~2m

栽培のポイント

適湿地の腐植地を好みます。日当たりから日陰の場所を選び、植穴には堆肥をすき込んで植えつけます。

剪定は、伸びすぎた枝葉切り詰めます。大株になった場合は花後根元から刈り取り、株の更新を図ります。

まとめ

日陰で育つ、日陰にも耐える植物はいろいろあります。今回は日陰の場所で育つ花木を紹介しましたが、ごく一部です。日陰で育つ樹木、つる性植物、多年草、球根植物などたくさんあります。

日陰で育つ植物を植えてみてはどうですか。

 

*こちらも、参考にしてください。

papibo.hatenablog.com

 

 

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樹木医師の花を咲かせる「3月~6月」の庭木の剪定

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              【樹木の一年間】

『春から初夏』

😁この時期を「一次成長期」といいます。

😁春の芽吹きから始まり、新葉が開いて新しい枝が伸びます。「芽出し」と呼ばれてい

 ます。

🙍「青葉」「若葉」の候などと、表現される時期ですね。

😁「一時成長期」は3月頃から7月頃までです。この時期は日に日に芽が伸びる時期で

 す。

🙍だから、剪定しても直ぐに伸びるのですね。

 

「夏」

😁7月中頃から9月頃の暑い時期は、樹木の成長が一時、落ち着きます。

😁春から十分に日光を浴びて、葉で作られた炭水化物が葉から枝、幹へと運ばれ、蓄積

 されます。この炭水化物をつくる作用を「光合成」言います。この時期を「肥大成長

 期」といいます。

🙍地球の酸素はすべて植物が作り出したものなですよね。

😁そうです。植物は二酸化炭素と水と太陽から有機物(糖)と酸素をつくります。

 

「秋」

😁初秋の気温は春と似た気温になります。この頃になると、再び成長が活発になり始め

 ます。「二次成長期」といいます。

😁樹木によっては異なりますが、「二次成長期」に入る樹木がほとんどです。

🙍秋にも剪定を行う庭木があるのもそのためですか。

 

「晩秋から冬」

😁11月に入ると落葉樹は葉を振るい始めます。常緑樹は葉色が悪くなります。枝先に

 あった養分が幹に戻ります。この時期を「休眠期」と言います。

😁また春になると、幹の養分が枝先に送られて新芽が伸びます。

 

植木屋の知恵袋

所によっては、晩秋の10月終わりごろに剪定を要望されるお客様が多いのも分かります。この時期に剪定をすると来春3月頃までは芽が伸びないので奇麗な樹形を、長期間楽しめます。

落葉樹は晩秋にいっせいに葉を振るいます。一方常緑樹はといいと、新芽が出だす。4月頃に新芽と入れ替えでいっせいに古葉を振りいます。

結局は時期が違うだけで古い葉をどちらも振るいます。

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😁3~6月に剪定をする場合は、初春から6月までに花を咲き終えた庭木を剪定しましょ

 う。

😁多くの樹木は花が咲き終わり休む間もなく、来年の花芽をつくり始めます。

 花芽をつくることを「形成期」と言います。

😁早い樹木は花が終わってすぐから1カ月で花芽を形成する樹木もあります。数か月後

 に剪定を行うと花芽を切ってしまうことがよくあります。

🙍花の後になる実を楽しみにしていますが?

😁ウメなどの木は実を採取する時に剪定も行います。ウメの形成期は6月中頃から7月

 中頃までです。実がちょうど収穫を終えた後に来年の花芽を準備します。

 

植木屋の知恵袋

花芽を形成するまでに剪定ができない場合は、花芽が形成された後。開花前に花芽を目で確認して剪定をしましょう。開花、数カ月前には「花芽」「葉芽(はっぱになる芽)」とが明らかに区別できます。先ほどのウメも開花前の葉が落葉した時は、花芽が明らかに膨らんでいます。また落葉しているので不要な枝も判断しやすいです。アジサイの剪定が苦手な方も落葉後に花芽を確認して剪定されると沢山花を楽しむことができます。

花芽は丸い形でふっくらしています。葉芽は先がとんがっています。

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2月アジサイ。花芽が写真中央に確認できます。花芽の上は葉芽です。花芽の上で切りましょう。先端に花が咲くようにします。

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2月サツキの花芽。サツキは枝の先端に花芽を付けます。2月剪定しますと、全部の花芽を刈ってしまいます。花後に剪定しましょう。


           【3月~6月の主な花木の剪定】

アセビ      花後すぐに剪定・形成期3月

オオバイ     花後すぐに剪定・形成期7月

ハナカイドウ   5~6月剪定・形成期7月~8月中旬

クチナシ     6月~7月剪定・形成期7月~8月中旬

コデマリ     6月剪定・形成期7月中旬~8月

サザンカ     2月~3月剪定・形成期7月~8月中旬

サツキ      6月中旬~7月中旬剪定・形成期6月中旬~7月

サンシュユ    6月剪定・形成期7月

ジンチョウゲ   5月終剪定・形成期7月中旬~8月中旬

ツツジ類     5月剪定・形成期7月中旬~9月初

ツバキ      5月剪定・形成期7月中旬~8月

トサミズキ    5月剪定・形成期7月~8月中旬

ニワウメ     3月初剪定・形成期8月~9月初

ニワザクラ    3月初剪定・形成期8月~9月初

ネコヤナギ    6月剪定・形成期7月中旬~8月

ハナミズキ    6月~7月初剪定・形成期7月中旬~8月中旬

ハナモモ     5月~6月剪定・形成期7月~8月中旬

ヒュガミズキ   4中旬5月剪定・形成期7月中旬~8月中旬

ピラカンサ(赤実種) 6月剪定・形成期9月

ベニバナトチノキ 6月剪定・形成期7月中旬~8月

ボケ       5月中旬~6月剪定・形成期9月

トキワマンサク  4月剪定・形成期7月中旬~8月中旬

モクレン     6月剪定・形成期7月~8月中旬

ヤマブキ     6月剪定・形成期7月中旬~8月中旬

ユキヤナギ    4月中旬~5月剪定・形成期10月

ライラック    6月剪定・形成期7月中旬~8月中旬

レンギョウ    5月~6月中旬剪定・形成期6月中旬~7月中旬

ロウバイ     3月中旬~4月中旬剪定・形成期6月

 

植木屋の知恵袋

生垣などでよく使われる。ツゲ・マキ・カシ類などこの時期に一度形を整えて秋にもう一度形を整えると一年間樹形を楽しむことができます。

コニファー、カイズカイブキもこの時期に剪定するのをおすすめします。

 

 こちらも、参考にしてください。

papibo.hatenablog.com

 

 

 

樹木医師が教える、シンボルツリーとして、日陰で育つ中高木樹木

はじめに

樹木には、明るい日陰を好む種類。日陰でも耐える樹木もあります。

あきらめがちな日陰の場所を心が安らぐ庭にしてみませんか。

 

エゴノキ

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・えごのき科の落葉広葉中高木

・花期5月中旬~6月中旬

栽培のポイント

水はけがよく、腐食に富んだところを好む。植穴には堆肥を沢山入れて植えつけます。

自然樹形の美しさがこの木の魅力です。剪定が少ないローメンテナンス。

春から初夏に白い小花を下向きにたくさんつけます。

 

サザンカ

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・つばき科の常緑高木

・花期11月~12月:花色・紅・桃・白・複色

栽培のポイント

日向から半日陰が適地です。水はけがよく、有機質に富んだ肥沃な土地を好みます。

植穴には堆肥などをたっぷりとすき込みます。

自然樹形で整った形になるので庭に単植して楽しむほか、萌芽力が強いので、刈り込んだり、生垣になどにも使えます。剪定の適期は3~4月です。

 

セイヨウヒイラギ

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・クリスマスホリー、ヒイラギモチ

・花期4~5月:実の観賞期11~12月

栽培のポイント

基本的には日向を好みますが、明るい日陰でも大丈夫に育ち、美しい葉色になります。

暑さに弱いので、暖地では西日を避け家の東側か北側に植えると良いです。

植穴には有機質肥料を施して植えつけ、植えつけ後は根元にピ-トモスなどを敷いて乾燥から守ります。

冬の光沢のある緑色の葉と、真っ赤実が人気。クリスマスでお馴染みの樹木。

 

ナツツバキ

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・つばき科の落葉広葉高木 別名シャラノキ

・花期6月

栽培のポイン

根元に強い直射日光が当たらないところで、腐植質に富んだ土質を好みます。

自然と樹形は美しく整うので、剪定はあまり必要ありなせん。込み入った枝を冬に根元から切って間引くようにします。剪定が少ないローメンテナンス。

初夏に白い花をつける清楚な花木です。

 

ヤブツバキ

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・つばき科の落葉広葉高木 別名つばき

・花期1~4月:花色・紅紫・桃・白・褐色

栽培のポイン

風通しのよいこころを選び、植穴に堆肥などをすき込んで植えつけます。剪定は花が終わった直後に行います。

日本で古くから庭木として使われてきた親しみ深い木です。ヨーロッパでも人気があり、世界三大花木の一つです。

 

ハウチワカエデ

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・かえで科の落葉広葉樹 別名メイゲツカエデ

栽培のポイン

適質の地であれば土質はさほど選ばず建物の陰でも生育するが、紅葉を期待するには日当たりが望ましい。

植えつけ後3年ほどで小枝が密集してくるので、適宣、冬に間引き剪定をする。自然と樹形が整うので、剪定はあまり必要ではありません。ローメンテナンスな樹木。

 

イロハモミジ

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・かえで科の落葉広葉樹 別名タカオカエデ・モミジ

栽培のポイン

ひどく乾燥しなければ土壌への適応力は高い。日陰では美しい樹形が楽しめる。自然樹形を楽しむなら、込み入った枝を冬に根元から切って間引くようにします。日陰に植えれば、さほど樹形が暴れないので、ローメンテナンスですむ。

 

シマトネリコ

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・もくせい科の常緑広葉樹 別名タイワンシオジ

栽培のポイン

温暖な気候を好み、潮風に比較的強い。苗の植え付けは4月以降が無難で、若木のうちは防寒が必要。

自然樹形を楽しむなら、込み入った枝を冬に根元から切って間引くようにします。日陰に植えれば、さほど樹形が暴れないので、ローメンテナンスですむ。

水はけの悪い土地では葉が変色し、枝先から枯れこむ。

 

ソヨゴ

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・モチノキ科の常緑広葉樹 別名フクラシバ

栽培のポイン

適湿でいくぶん湿り気のある環境を好み、強い乾燥では葉色が悪くなる。

植え付けは4月か梅雨どきで、堆肥を十分に施す。

玄関前のシンボルツリーとして使うと良い。

自然と樹形が美しく整うので、剪定はあまり必要ではない。剪定は、込み入った枝を冬に根元から切って間引くようにします。ローメンテナンスですむ。

 

モッコク

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・つばき科の常緑広葉樹

栽培のポイン

本来は日当たり、水はけともに好むが、幼樹のうちはほかの高木の下生えとして育つため、かなりの日陰に耐える。

自然と樹形が美しく整うので、剪定はあまり必要ではない。剪定は、込み入った枝を根元から切って間引くようにします。ローメンテナンスですむ。

昔から庭木の王者と言われる。植え付けは3~6月。

 

ヤツデ

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ウコギ科の常緑広葉樹

栽培のポイン

湿り気味の適湿地を好む。暖地の明るい日陰が理想的。かなり暗い場所でも生育するが、葉が大きくなりすぎて、バランスが悪くなる。

剪定は古くなった下葉を切り取り、株元から発生する株を幹とのバランスを見て適宣切除する。ほとんど剪定の必要なし。

 

カクレミノ

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ウコギ科の常緑広葉樹

栽培のポイン

暖地の砂質

土では特に生育がよく、かなりの日陰に耐えるので、建物沿いの北側の目隠しや列植にも向く。

剪定は古くなった下葉を切り取る。背が高くなった場合は幹の途中でブツ切りしても芽が出る。剪定はあまり必要ない。

 

クロガネモチ

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・モチノキ科 モチノキ属の常緑広葉樹

栽培のポイン

日向を好むが、半日陰でも育てることができる。大気汚染に強く、耐煙性、防火性に優れている。

冬期に赤い実を沢山付ける。花の少ない冬を彩る存在になる。

雌雄異株で、実が生るのはメスの木。

萌芽力が強く。自然樹形を楽しむには、毎年剪定をして、樹形を整える必要がある。

刈り込みにも耐えるので、刈り込んで樹形を整えても良い。

寒さに弱いため、冬期に葉を落とすこともある。関東地方が北限。

 

まとめ

ローメンテナンス・シンボルツリー ・日陰に的をしぼった樹木です。

日当たりの良い庭も素敵ですが。日陰の庭も工夫次第で素敵な庭になります。

京都では「うなぎの寝床」といわれ庭は中庭、坪庭ですが、日本を代表する素敵な庭ばかりですね。

 あきらめていた場所にどうでしょう。

 

 

 

樹木医師の植物の自己防衛、「アレロパシー」

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🙍畑で「アスパラガス」を植えているのですが、収穫量が年々減少しています。何か原

 因があるのですか?

 

😁自らの根からの分泌される「アレロパシー」という物質があります。その物質で自ら

 中毒になっている可能性があります。連作障害、立枯病、茎枯病の可能性もありま

 す。

🙍「アレロパシー」て何ですか?

 

😁「アレロパシー」は植物が放出する、または分泌する化学物質が異種、または同種の

 植物の発芽阻害や成長阻害をおこす現象です。

 

🙍難しすぎて、よくわかりません。

 

😁人間や動物、昆虫などは、身の危険を感じればその場から逃げることができますが、

 植物は一度根を張ればその場所から動くことができません。

 

🙍植物は黙って我慢するの?

 

😁葉を食べる昆虫、毛虫、病原菌などの敵の襲来を、「アレロパシー」という、自己防

 衛の武器で、適から身を守っいます。

 

😁日本では「他感作用」と訳されます。その作用物質は「他感物質」「他感作用物質」

 と呼ばれます。

 

🙍植物凄い!! 「アレロパシー」の事がもっと知りたくなりました。

 

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😁1937年、アレロパシーは、ドイツの植物学者の「モーリッシュ」によって、ギリシャ語のallelo(相互の)とpatheia(被害)を用いてつくられた造語です。

 

🙍また難しくなりました。

 

😁雑草の「セイタカアワダチソウ」知っていますか?

 

🙍黄色の花を一面に咲いているのをよく見かけます。

 

😁「セイタカアワダチソウ」は、地下茎から「ポリアセチレン化合物」である他感物質

 (シスーデヒドロマトリカリアエステル)を分泌し、ほかの植物の発芽、成長を抑え繁

 殖する。

 

😁他感物質は外から根を伸ばしてくる侵入者を抑えるだけではなく、自分のテリトリー

 を広げるための強力な武器です。

 

😁1977年「セイタカアワダチソウ」は日本研究者によって、日本初ののアレロパシー

 の実験に使われ、日本の植物で初めてアレロパシーが認められました。

 

🙍「セイタカアワダチソウ」は外来種ですよね。そんな強力な武器を持っていたら日本

 全土が「セイタカアワダチソウ」になってしまうんですか?

 

😁北アメリカ原産で、日本のでは切り花用の観賞植物として明治末期に持ち込まれまし

 た。歴史としては最近とみなすのか、ずいぶん昔とするかは別として。

 

😁河原や空き地で「セイタカアワダチソウ」はとススキ」などの在来種が競合します。

 

 

😁根からアレロパシー物質をだし、ススキの生育を阻害するが、自身の種子の発芽も阻

 害するために、最終的にはススキに負けましす。

 

🙍アレロパシーの協力な武器ってたいしたことが無いですね。

 

😁北米では「ススキ」の侵略的外来種として猛威をふるっています。「セイタカアワダ

 チソウ」が日本に侵入した逆の経路ですね。

 

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🙍「セイタカアワダチソウ」以外でもアレロパシーを出す植物はありますか?

 

😁樹木でもアレロパシーを出す例は多いです。クルミの1種「クロクルミ」はその根か

 ら「テルペン類」の他感物質「ユグロン」を分泌し、根の張っている範囲で

 他の植物の繁殖を抑え、自身の周辺に裸地をつくります。

 

😁コーヒーの木の根に含まれる「カフェイン」「ポリフェノール性化合物」は雑草の成

 長を抑えます。

 

🙍植物の根から出すんですね。

 

😁芳香性灌木のヨモギ属は葉や茎から大気中に放出された揮発性成分が地中に蓄積され

 てアレロパシーを起こす例もあります。

 

😁ユーカリと同じフトモモ科のメラルーカ属樹種もアレロパシーをもち、葉から揮発性

 成分を放出します。

 

😁イチジクやモモは落葉や枯死した植物の根、樹皮の成分が分解されて他感物質として

 作用することもあります。

 

😁これらを植えていた場所に苗を植えると「忌地現象」あるいは「連作障害」を起こし

 ます。

 

😁「アメリスズカケノキ」は雨で葉の成分が溶け出し、流れ落ちる蓄積されたアレロ

 パシーを起こします。

 

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🙍「コーヒー」が草抑えに効果があるんですね。

 

😁「コーヒー」だけではありません。アレロパシーは研究が進められています。果樹、野菜の栽培時の雑草抑え、水田眭畔の雑草抑えなど、色々活用できます。

 

 まとめ

😁アレロパシーによる安全性の高い新農薬の開発で雑草、病虫害防除、連作障害を緩和

 する農法として多くの研究者が研究をしています。

 

樹木医師の樹木の意外な使われ方

 


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【オニグルミ】

くるみ科の落葉高木

材は極めて優良で、銃砲の台座としてはこれに勝るものがない、戦時中いつもこの材が不足する。狂いや割れが少ない事が理由。

くるみの実は栄養価が高く。昔から親しまれてきました。

 

【どろのき(でろ)】

やなぎ科の落葉高木

材柔らかく加工しやすいため爪楊枝、下駄、パルプ、マッチの軸に利用される。

満州では公園樹として植えられていた。

 

【ポプラ】

やなぎ科の落葉高木

材は柔らかいが箱材などに利用される。

日本にはこの材からつくった木炭が火薬の原料になるといわれ、輸入当時は多く陸軍用地、兵営の構内などに植えられた。

 

【しいのき】

ぶな科の常緑高木

関東地方では江戸時代から邸宅の外周に植え、主として防火ようとした歴史が古い。近畿地方では、カシ類が代用される。

器具材、建築材、枕木、薪炭材、椎茸栽培の原木として有名。

 

【うばめがし】

ぶな科の常緑高木

材を炭に焼いたものが備長炭であり、火力絶大で、うなぎの蒲焼用に使用することはよく知られている。炭焼焙煎珈琲にも、備長炭が使われる。

元禄時代にこの炭を初めて作ったとされる和歌山県田辺市の「備中屋長左衛門」の「備長」が付けられたとされる。大きめのドングリは食用できる。

 

【はるにれ】

にれ科の落葉高木

ニレ類はヨーロッパ、アメリカともに固有種があり、世界三大並木樹種の一つである。ニレの都、ニレの道筋など呼ばれる地方がかなり多く知られている。

材は硬く木目が美しく、ケヤキの代用としてテーブル、建材、器具材、楽器材として使われることもある、乾燥による狂いがある。

 

【おひょう】

ニレ科の落葉高木

皮層に繊維が多く粘性に富む、この強靭な繊維を精製して「厚司織」で北海道

アイヌが常用する衣料である。

 

【かじのき】

くわ科の落葉高木

樹皮が日本和紙や縄、布等の材料のなる。

 

【インドゴムの木】

くわ科の落葉高木

葉柄のおれぐちから出るゴム質をロンボクゴムと称する。

原産地では、枝張180m、高さ10~35m、径1m、株立状の周囲は30mにも達するといわれている。

 

【むべ】

あけび科の常緑藤本

砂糖が南方から輸入される前はこれが甘味料として用いられた歴史があり、昔は近江国から毎年この実を朝廷に献じた。

 

【くろもじ】

くすのき科の落葉低木

皮つきの材を細く削ったものがクロモジ楊枝。高級品ので和菓子などに使われる。良い香りがする。

葉や実からはクロモジ油を採る、品質は極めて優良である。リナロールが含まれ化粧品や香料に使用なれる。

 

【あまやのき】

ゆきのした科の落葉低木

この葉を使用して甘茶をつくるのに利用される。生葉には甘味なく、乾燥したのちに甘味を生ずる。この乾燥の煎汁が4月8日の釈迦降誕会の日に使う甘茶である。

糖尿病の患者は砂糖汁の代用とし、醤油の味付けにも用いられた。

 

【たまあじさい】

ゆきのした科の落葉低木

昔は葉煙草の代用として、房総地方から大量に産出した。現在は蕾を切り花に使う程度。 

アメリスズカケノキ

スズカケノキ科の落葉高木

類種のモミジバスズカケノキなどを称して「プラタナス」と呼んでいる。世界の四大並木樹種の一つであり、各国に多い。

 

【かまつか】

いばら科の落葉小低木

材は強靭で、枝も同様に強靭で鎌柄、その他細工物に使用。

一名「ウシコロ」という、牛が枝の間に角を入れると抜くことができないくらい枝が強靭であるということを示したもの。強靭で折れにくいので、牛の鼻木はこの材である。

 

【さんしょう】

みかん科の落葉小低木

材は黄色を帯び、スリコギに用いる。

生薬として効能があり健胃、慢性胃炎、回虫症、整腸、駆風、食欲不振などに効くと言われています。

 

【たらよう】

もちのき科の常緑高木

葉に文字が書けるので、昔、葉の裏に経文を書いたとされる。そのために仏寺境内に多く植栽されている。

 

【ウルシ】

うるし科の落葉高木

樹液を採取して、それら漆液を製する。これを漆掻という。特用樹でる。生液がかぶれをおこす。

漆掻の方法については日本、中国でそれぞれ特有の技術がある。

 

【ななめのき】

もちのき科の常緑高木

モチノキやヤマグルマと同様、樹皮からはトリモチが採取できる。

「七色の実」ではなく、たくさんの実がなるという意味あいで命名された。

 

 

 

【まゆみ】

にしぎ科の落葉小高木

昔は、この材は柔軟性があり、これをもって弓をつくった。材は白色で美しく、これは高級な弓材であった。

縄文時代の遺跡から発掘されている。

 

【うりはだかえで】

かえで科の落葉高木

材は白色で美しく、重くて硬いことから、細片として篭や縄をつくった。紙や箸の原料になる。

 

【からこぎかえで】

かえで科の落葉高木

枝葉から染料をとる。朝鮮や中国ではこの葉は貴重なもの、ほかに材は器具、皮は製紙、葉は茶の代用とする。

 

【ネングドカエデ】

かえで科の落葉高木

早春の頃に樹幹を傷つけ、そこから出る樹液を集めて煮詰めるとシロップができる。イタヤカエデからとったものには多少の渋みが、本種のものは甘味はが多い。

 

【さとうかえで】

かえで科の落葉高木

樹液からシロップ及び砂糖をとるのが目的で、アメリカでは広く利用されている。

カナダの国花、国旗のデザイン。メイプルリーフ金貨などの硬貨のデザインにも取り入れられている。

 

【あわぶき】

あわぶき科の落葉高木

これは伊勢神宮で忌火をきる場合に、ヒノキの材とすり合わせて火を出す。火を出す、すり合わせ材として用いられる。特殊な用途がある。

 

【くまやなぎ】

くろうめもどき科のつる性落葉低木

ツルは強靭で、乗馬のときに使うムチに使う。古来「柳のムチ」というのはこれである。昔の武将が馬上で柳のムチをふるうという記事がしばしば古書に記されてある通り、長く切りとってムチとする。

黒々とした幹やつるがクマを連想すろこことからかまやなぎの名が付く。

 

【しなのき】

しなのき科の落葉高木

内皮を剥ぎ縄に綯い、繊維として衣類に織る。強靭で、耐久力がある。

ヨーロッパでは重要な並木。公園木の一であり、世界四大並木樹種の一である。

 

【やまぐるま】

やまぐるま科の常緑高木

 樹皮からトリモチを作ったことから、トリモチノキという。モチノキはヤマグルマの代用である。

 

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【ボダイジュ】

しなのき科の落葉高木

ボダイジュに本種のほか、インドゴムノキ、ネンジュボダイジュ、これから本格の念珠をつくる。この三種類は別種である。 

 

【へらのき】

いなのき科の落葉高木

内皮をハラ皮と称して繊維を利用する。繊維が極めて強靭であるのでこれを剥ぎ、水にさらして細かく糸状として繊維にかけて手織りの衣類を作る。また網や縄も作る。

 

サザンカヤブツバキ

つばき科の常緑高木

種子からはオレインを含む良質の油が採れ、昔は食用の天ぷら油、整髪用、薬用、工業用に使われた。

 

ミツマタ

じんちょうげ科の落葉低木

樹皮の繊維は強靭で良質なので古来より利用される。紙すき、衣類を織るのに用いる。製紙用として欠かす事が出来ない、徳用樹である。万葉植物の一つである。

 

【こしあぶら】

うこぎ科の落葉高木

奈良東大寺正倉院の献物帳に記載がある。当時は甲冑などの黄色の塗装や、刀剣など金属の錆止め、あるいは紙の防湿として使用されていた。

 

【はくうんぼく】

えごのき科の落葉高木

材は緻密であり、コケシや将棋の駒などに使う。

 

【マツリカ】

もくせい科の常緑低木

香料植物として知られるジャスミンの一種。仏陀の歯にたとえられる純白の花はくちなしの花に似た強い香りを放ち、仏教では仏の住む国に香るとされる。

フィリピンの国花。

 

【とりねこ】

もくせい科の落葉高木

類種のセイヨウトリネモはアッシュと呼び、用杖に用いることは広く知られている。これは皮付きの高級ステッキである。

 

 

 

樹木医師が教える、毒性がある樹木

【のぐるみ(のぶのき)】

くるみ科の落葉高木 

この木を焼くと沈香のような香を発し蚊取り線香の代用になる。また、樹皮、根皮からタンニンを取り、染色に用いる。

 

【しきみ】

もくれん科の常緑小高木

種子は光沢があり、帯黄褐色で、味は甘く薬用とするが猛毒であり、大量に食すると一命にかかわる。仏事に使用される代表的な植物。

 

【ナンキンハゼ】

とうだいぐさ科の落葉高木

種子には毒性があるために注意。種から蝋を採る有用樹。

 

【どくうつぎ】

どくうつぎ科の落葉低木

果汁は甘いが、劇毒である。決してこの種実を生食をしてはいけない。

 

【れんげつつじ】

しゃくなげ科の落葉低木

花と葉に毒性がある。誤って食べると、嘔吐、不整脈、血圧低下などの神経症状があらわれ、呼吸停止を起こして死に至る場合もある。

 

【あせび】

しゃくなげ科の落葉小高木

枝葉は有毒で、馬が食べると麻酔状態になる「馬酔木」と名図けられた。葉は殺虫剤として利用される。

 

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【ねじき】

しゃくなげ科の落葉低木

毒はアンドロメドトキシンという成分があり、家畜を死に致すことがある。

人間も食せば、嘔吐、痙攣を引き起こす。

 

【えごのき】

えごのき科の落葉高木

果実を潰して水に投ずると魚は酔って浮くので容易に捉えられる。果皮には喉を刺激する有毒物質が含まれ、誤食すると胃の粘膜がやられて喀血するおそれがある。若い実が石鹸の代用になる。

 

【ふじうつぎ】

ふじうつぎ科の落葉/半常緑低木

枝葉は有毒で、これを砕いて水に投ずると魚は中毒して浮上する。

 

キョウチクトウ

きょうちくとう科の常緑高木

植物全体に心臓毒性を有するオレアンドリンが含まれており、少しの量でも摂食すれば中毒を引き起こす。キョウチクトウ中毒は人を含めすべての動物で起こる。牛や山羊などの草食動物の餌にキョウチクトウの落葉が混入していた場合、少量でも死に至る。

 

ノウゼンカズラ

ノウゼンカズラ科の落葉藤本

毒性があり、花の中に溜まった水が目に入ると失明するといわれている。花を利尿作用があるとされ漢方薬に使う。

 

【ひょうたんぼく】

すいかずら科の落葉低木

果実には果汁が多く、多少甘味があるが劇毒であり、多く生食すると死を招く。